二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.314 )
- 日時: 2011/10/08 15:11
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: kVKlosoT)
「よし、着いた」
「おい、完全パチンコじゃねーか」
何が仕事だよ。
81)時には粘るのも大事。
そりゃ期待なんてしてなかったけどさぁ、
やっぱそれを目の前にしたらガッカリするでしょーよ奥さん。
着いてくりゃ分かる、で着いていったらパチンコ店だと。
……ふざけんじゃないよォォォ!
「てゆーか銀さんパチンコなんてやるんですね…」
「え? 意外?」
「いえ、イメージぴったしです」
銀さんは店に入ろうとし、自動ドアの前でピタリと止まる。
そして私の方を振り向いた。
「…お前、何歳?」
「17ですけど」
すると銀さんは何とも表現しづらい微妙な顔をした。
「マジかよ、せめてそこは18いっとけよ」
「何の話ですか。……あ、」
パチンコ店の自動ドアに張られてある紙を見て、やっと銀さんの言いたいことが分かった。
18歳未満入店禁止……はいはい、どーせお子ちゃまですよ。
「じゃ、私他あたるんで、」
「でもよォ、17も18もそんな変わんねーよな」
「…はい?」
何言ってんのこの人。
そしたら案の定、銀さんに腕を掴まれて入店。
入った途端、お店の人がこちらに寄ってきた。
「お客さん、その女の子は18歳以上で…?」
「違いま「あーそうだよ。ったく、童顔ってのも楽じゃないねェ鈴」
うわー見事に掻き消された私の言葉。
何で非番の日を天パ野郎と、しかもパチンコして過ごさなならんのですか!
跳ねる髪をぴょこぴょこと揺らしながら、銀さんは空いているパチンコ台の前に座った。
私は後ろについて見る、だけ。
「見てろよ甚平女。やるからね、銀さんやったるからね」
「はいはい頑張ってくださーい」
銀さんが1円玉を投入口に入れようとした瞬間。
「あれ、銀さんじゃねェか」
左隣から、聞き知らぬおっさんの声。
「おー、長谷川さん」
「そこのお嬢ちゃんは誰? 初めて見たけど」
長谷川さん、と呼ばれたその男。
グラサンかけてて、えっと……グラサンかけてる。
「真選組の楠木鈴です」
「…あ、へぇ…真選組…なんだ。何? 女隊士?」
グラサン越しに、長谷川さんの目が切なそうになった気がした。
「いえ、女中です」
「あ、そうだよね、帯刀してないもんね…はは」
一体どーしたんだこのグラサン。
***
「ちきしょー全然だなオイ」
「銀さん、いつまで粘るつもりですか…もうやめましょうよ」
あれから30分。
どれだけの一円玉が投入口に消えていったのだろうか。
特に当たる気配もないのに、銀さんはまだ続ける様子。
隣の長谷川さんも全くだ。
「つーかパチンコやる金があんなら酢昆布でも買ってやれよォ!」
「逆に酢昆布買う金があんならパチンコやるっつーのォ!」
……ったく。
「ろくに当たってもないくせに諦め悪いなぁ……」
ぼそり、と呟いた。
「あァ? 今なん……わ、ちょ、オイ」
「どいて下さい」
私は銀さんを押しのけると、パチンコ台の前に座った。