二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.365 )
日時: 2011/11/04 20:28
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)


「ふぅ、何処に行こう」

のこのこ屯所に帰るなんて逃げた意味がない。
…万事屋にでも行くかな、捕まった銀さんの代理として。
てか、万事屋以外行くとこないし。(新八くん家もあるけど、慣れないってゆーか)


93)女の友情はハムより薄い。


トントン、と軽く万事屋のドアを叩いてみる。
しばらくするとドアが開き、お久しぶりの神楽ちゃんが顔を覗かせた。

「何言ってるアルか、3日に1回は会ってるネ」
「いや、出番的な意味で」

これは前にもザキさんに向けて言ったような気がした。
あ、そういえばザキさん、また出番無くなったなー。
まぁ脇役は脇役なりに大人しくしてなさいッ!ってことですよ。

「この小説のヒロインだからって調子のんなヨ」
「すみませんでした」
「それはそうと、いいところに来たアルな」

神楽ちゃんは私を万事屋の中へと促し、微笑みながらそう言った。
ん? いいところ? 何々、お菓子パーティーとか?
それなら鈴ちゃん大感げ…



「あ、鈴ちゃん。やっぱり副長が言った通りだ」


いやァァァアァァァァアアっっ!!!


ソファに腰かけている、一人の黒い男。
それは最近まで出番がなく、これからも出番無き者だろうと思っていた……

「や、山崎…退……ッ!!」
「何でそんなシリアス気味なの?」

いっやァァ! さっきまでザキさんコノヤローとか思ってたら出てきたよ!

「ついさっき、鈴が逃げ込んでくるだろうから待ち伏せさせてくれって来たアル」

ザキさんは立ち上がると、硬直したままの私に近寄った。

「ほら、帰ろう」
「帰るっていうか連行ですよね。嫌です」
「副長命令なんだ」
「うッ……!!」

副長命令。
この四文字は、私の嫌いな言葉ランキング栄光の一位に輝く言葉だ。
ちなみに二位が地味、三位が虫……以下略となっている。

副長命令と言われちゃ、下の者は逆らえない。


ザキさんは無理矢理にでも連れていくつもりなのか、私の腕を掴み歩き出した。

「いや、ちょい待ちッ…ザキさん許して!」
「許すとか許さないとか、全部あっちで話すから」
「いやだァァ! 土方さん横暴だから私に何下すか分からんのですよォ! いやだよー怖いよー!!」
「ちょ、うるさい」

腕を引くザキさんに対抗していると、ハッと目に神楽ちゃんの姿が映る。

「神楽ちゃん、助けてェェ!」
「この小説のヒロインの座を譲るなら助けてやらないこともないアル」
「ごめん、それだけは無理だわ」

そうなったら私消えちゃうからね。


どうこうしているうちに、私はズルズルとザキさんに引っ張られていて。
必死に抵抗しているつもりなのに、気がつけば屯所までもう少しというところまで来ていた。


「んぎゃー地獄の門が見えるゥゥ!! ほら見てザキさん、恐ろしー!!」
「いた、痛いから! 背中バシバシ叩かないでくれる!?」
「ごめんなさい、脇役は大人しくしとけとか思ってごめんなさい! だから許して!」
「そんなこと思ってたのかよォ!!」

尚更引っ張る力を強くされた。
謝ったのに……ぎゃ、逆効果だと…!?






( 副長、連れてきました… )
( ご苦労。…やけにボロボロじゃねーか、山崎 )
( 銀さん、死ぬときは一緒ですよ )
( そんな重い罪なの!? )