二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.373 )
日時: 2011/11/07 20:28
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)



「うーん……」


縁側に佇むあの二人。
それを遠くから陰で見据える不審者のような私。


96)辛いもの食べるのはいいけど痔に気をつけよう。


「…? 何やってんだ、こんなところで」

不意に背後から声がしたもんだから、それは大層驚いて。
肩を跳ね上げましたよ、私。
で、誰かと後ろを振り返ってみれば。

「土方さん…驚かさないでくださいよ」

タバコをくわえた副長さんが、瞳孔の開いた目で私を見下ろしていた。

「てめェがコソコソやってるからだろ。で、何してるんだ?」
「…あ、そうだった。見てくださいよ、あれ」

そう言って、再度柱の陰から二人を見る。
すると、つられて土方さんも二人に目線を向ける。

「あァ? …総悟と姉さんか。あの二人が何だっていうんだよ」
「最近、結構仲良さげなんです」

そう。
最近沖田さんとお姉ちゃんが一緒にいるのをよく見かけるのだ。
しかも、沖田さんには見たことのないような笑顔が浮かんでいた。
なにあの可愛いの。あんな人真選組にいたっけな。

チラリと土方さんを見遣ると、何故か土方さんはらしくもなく微笑していた。
それはどうやら沖田さんが原因のようで。

「何笑ってるんですか?」
「いや…総悟のあんな顔、久しぶりに見たと思ってな」
「久しぶりってか、初めて見ましたけどね私は」

いつもポーカーフェイスで、何考えてんのか今だ掴めないんだよな。
黒い笑みを浮かべてるときは、嫌な予感が物凄く感じ取れるんだけれど。

「…何か、理由があるんですか?」
「今は遠くで暮らしてるんだが、総悟にも姉がいてな。ほら、毎月屯所に煎餅が届くだろ」
「あー、あのものっそい辛い煎餅ですか…。あれって、沖田さんのお姉さんが送ってくるものだったんですね」
「あぁ。…ま、雰囲気が似てるんだろうな。重ねてるんだろ、きっと」
「…私の姉と、自分の姉を?」

多分な。と呟いた土方さんは、どこか遠くを見つめていた。





( ——真選組で暮らし始めて大分経つけど、私はまだ皆のことを分かりきれていない気がした。 )