二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.381 )
- 日時: 2011/11/17 20:19
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)
「山崎、ちょっといいか」
「はい」
99)峰打ちするのは漫画の世界だけにしようね!
姉のショタ趣味が発覚した、その夜……
何の支障もなくぐっすり眠れました。
いや、最初は正直ちょっと引いたけどね。
よくよく考えたら、これも個性の一部だってことで…納得はした感じです。
趣味なんて曝け出すものだよ、うん!
「今日も沖田さん可愛いわね〜」
「……お姉ちゃん、魚焦げてる」
…やっぱちょっと自重して頂きたい。
***
「じゃあ、行ってくるわね」
「いってらー」
いい感じに太陽の光が温かい昼下がり。
姉はひらひらと手を振りながら、買出しに出かけた。
屯所の門から姉を見送り、自身の仕事を片付けようと後ろを振り向いた瞬間。
「わ、ザキさん。どうしたんですかその格好」
若草色の着物に身を包み、髪は一つに結っているザキさん。
それはもう、完全な町人であった。
「まぁ…仕事で。急がなきゃいけないから、またね鈴ちゃん」
「あ、はい…」
別れを告げると、ザキさんは足早に屯所を去ってしまった。
…なんだろ、誰かのストーカー…じゃなくて、密偵かな。
ま、何でもいっか! 私は私の仕事をこなせばそれで良しっ!
——副長に任せられた、“奴”の密偵。
とりあえず町人に化け後をつけてみる。
何処か怪しげな場所へ足を運べば、それは大きな捕り物だ。
何も掴めなかったとしても、身元を調べればいい話。
…あれ、先に身元を調べるべきだったか。…あれ。
……まぁいいや。
そんなことを考えながら、“奴”の後をついて行く。
…気付かれてはいないようだ。
歩いて、まだ歩いて。
気付けば、辺りに人は無く
枯れ葉が舞う公園に、俺と“奴”が二人きりになった。
あちらが足を止め、俺も足を止める。
「——アンタ、さっきから私をつけてどういうつもり?」
さっきから?
…なんだ、気付かれていたのか。
完全に気配を消していたはずなのに、気付いているなんて。
副長の狙った通りだ、こいつは只者じゃない。
“奴”が振り返る。
「山崎退、だっけ。…誰に頼まれたの? それとも自分で?」
「…」
黙りこくる俺に、“奴”はクスリと微笑んだ。
「まぁどっちみち一緒だけれど」
「……アンタのことは、俺も副長も少し疑ってたよ」
あの子だけは、信じているけど。
「アンタは一体何者なんだ」
「何者?…それはあの子にも共通する質問じゃない?」
確かに、そうだ。
(あの子も、こいつも)
刹那、
目の前から“奴”が消えた。
それに気付いた時にはもう遅く。
——ドスッ
「うッ…!!」
首の後ろを叩かれた、峰打ちだ。
俺はドサリと地面に倒れこんだ。
…意識が薄れていく。
「私が何者か…ねぇ。知りたい?」
その後、“奴”が何か呟いていたが耳には入らず。
——完全に意識を失った。
( そうね、今夜で終わりにしましょう )