二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【100話突破】 ( No.425 )
- 日時: 2011/12/12 21:49
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)
「ぬおおおおおおおォォ!!」
こりゃ本気で痩せれそうだわ。
でも、痩せる前に死にそうだ。
——ドォォォォン!!
必死に斜面を走っていると、突然大きな爆撃が船を襲った。
いくらなんでも、これは耐えられない。
同時に私と姉は、その場にこけてしまった。
108)命綱つけても怖いもんは怖い
あぁ、もう終わりだ。
こけちゃった、こけちゃいましたよ皆さん。
今、私、もうズルズルと斜面を滑り落ちて……
滑り…落ち…て……
「…ない」
あれ? …何で?
恐る恐る立ち上がる。
廊下は平面だ。
…予定通りの高さまで浮いたからか、爆撃によって真っ直ぐになったのか。
とりあえず、まぁ良かった。
パンパンと服を叩き、姉を見据えた。
また追いかけてくるようならば、逃げないとなぁ…。
うん、絶対来るよね。逃げよう。
そう決断し、姉に背を向けクラウチングスタートの体勢。
「…何してんの」
「や、クラウチング的なスタートを切ろうと思って」
「……。もう、いいわよ」
「…え?」
思わず振り返った。
そこには、刀を鞘に納める姉。
「今はそれどころじゃなかったからね。アンタよりアイツの方が気にかかって仕方ない」
「…さっき言ってた、紅桜…?」
「ん…まぁね」
姉は小さく溜め息を漏らすのと同じタイミングで、廊下の角から誰かが来た。
「姉…御…ッ!」
右手は体を支えるように壁につき、左手は首を押さえ時節咳をしている。
それは何時ぞやマガジンを取り合った、金髪美女。
(やっぱり、鬼兵隊だったんだ。)
「また子ちゃん…どうしたの、アンタ」
金髪美女、すなわちまた子の姿を見た姉は、目を見開いた。
「仁蔵が…ヤバいことになってるっス。手のつけようが…ケホッ」
「…腕だけじゃなく、全身化け物になったのね……。チッ」
姉は苛立ったように顔を歪ませると、“仁蔵”とやらの居場所をまた子から聞き出す。
そして、ただ黙って歩き出した。
「お姉ちゃんッ?」
「…鈴、今回だけは見逃してあげるわ。アンタはさっさと犬小屋に戻ればいい。…空飛んでるけど」
「うん無理だよね、どうすればいい?」
飛び降れやしないよ、高いとこ嫌いなんだもん。下見たら絶対泡吹いて倒れる。
姉は私の問いには答えず、長い髪を揺らして歩いた。
「姉御、仁蔵を止めるつもりっスか…!? 無理ッスよ、そんなの」
「ンな無謀なことしないわよ。ただ紅桜に侵食された無様な仁蔵を拝みにいくだけ」
…話は今だ掴めないが、仁蔵という人が何か凄いことになってるのだろう。
それより私は見逃してもらえたわけだし、何とかして帰ろう、うん。
……帰りたい、んだけどね。
どう帰ればいいのか全く解らん…!!
誰かタスケテ!!