二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【原作沿い】 ( No.555 )
日時: 2012/02/13 21:46
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: rjNBQ1VC)





◆ 昔話パロ - 浦島太郎 03





城に着くと、まずは、と沖田さんに案内されたのがこのでっけー部屋。
促されるままに中へ入ると、きらびやかな壁紙が目を刺激した。
部屋の中央に、なんか社長が座りそうなイスの派手バージョンみたいなのに座った誰かがいる。
その人は、十二単のような綺麗な着物を見に纏っていた。
ああ、この人が近藤さんの言っていた姫か。
まぁ居座っている場所と着ているものでそう判断はできる。の、だが。

…うーん。あのさ、お姫様って……


「トシ姫でさァ。まー竜宮を仕切ってるのは大体この人で、海の治安を取り締まる際の指揮係も大体この人」
「…へぇ。えっと、浦島鈴太郎と申します」


瞳孔開いてないよね普通。
つかそれ以前に男だよね完全。

なんかさっきからすげー睨まれてるんですけど気のせい? 気のせいだよね?
怖ェーよ、ちきしょーゴリガメ騙しやがったな。


「…誰だコイツ」


ほら言葉も乱暴!
隣で、俺だって知らねーよコノヤロー。と沖田さんはぼやいた後、今までの経由を説明する。



「……というわけでさァ、多分」
「はい、合ってます」
「…まぁ分かった。うん、経由は分かった」

眉間に皺を寄せながら、トシ姫はうんうんと頷く。

「ん…分かったんだけどさ」
「はい」
「…うん。……え?」
「はい?」
「いや、じゃあさ。お前来た意味なくね? なんで逆に助けられてんの」

んなこと私が知るかよコノヤロー。

「話聞いてました? 助けられる前に助けてるんですって私。不本意ですけど」
「助けたくねーなら助けなきゃよかったじゃねェか。
 近藤さん、見た目は確かにゴリラっぽいが本当はすげー強かったりするんだぞ」
「強いのは毛がでしょ? 毛で相手を意識朦朧とさせて倒すんでしょ?」

ポケ○ンでいうまきつくこうげきだよアレ。くさタイプだよ。

トシ姫さんは相変わらず眉間に皺を寄せたまま、大きな溜め息をついた。


(…まぁいい。近藤さん助けてくれたのも事実だし。もてなしてやるか)
(やるかってお前…なんて上から目線なんだ)
(てめッ、礼儀くらい弁えろよ。死にかけのお前助けたのは総悟だぞ)
(じゃあ褒美下さいね。そうだねィ、姫の座でも)
(ぜってーやらねェ)