二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組監察ですけど。【鈴キャラ変企画】 ( No.587 )
日時: 2012/03/10 16:01
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: q4MzvCIN)



「最近、スリの被害が多いらしい。そこでお前らに仕事がある」


真選組にもそこそこ慣れてきた、とある日。
土方さんは私とザキさんを副長室に呼び出したやいなや、唐突にも仕事の話を持ち出した。

入隊してからこの日まで、パトロールだけだった私の仕事。今日初めて仕事らしい仕事が出来そうです。


136)和服にもポケットをつけるべき


“被害者が言う犯人の容姿は、皆ほぼ一致している。身長は170センチほど、体系は人並みだ。
 町人に扮して町でもぶらついときゃスってくんだろ、すかさずとっ捕まえろよ。”


「——って土方さんは言ってましたけど。スられたことに気付かなかったらどうするんですか?」
「大丈夫。万が一スられても、俺たちの財布は空っぽにしてあるから。はい、これ鈴ちゃんのね」

非番用の着物に着替えた私とザキさんは、肩を並べて町を歩く。
布製の黄色い財布を手渡され、開けてみるが言われた通り一銭も入っていなかった。

……そうだ。

懐からペンと紙を取り出す。

「…何してんの?」
「この財布をスった相手にメッセージでも書いとこうかな、と」
「捕まえたらメッセージ見る前に屯所行きだよ相手」


よし、これでオッケー。
メッセージを書いた紙を財布に入れ、それを見えやすいよう帯に挟む。
ザキさんは袂に入れたようだ。


さぁ来いスリ野郎!!




 ***



 ——…




「……なんか…スられないね」
「…もう夕方ですか…」

人通りの多かった町も、すっかり寂しくなってしまった。
これから夕飯の支度でもするのだろう。買い物袋を手に歩いていく人もちらほらはいるが。

何回この通りを往復しただろう。景色が見飽きた。


「帰ろうか。今日は犯人も出てないみたいだし。財布預かるよ、貸して」
「はい」

帯に挟んだ財布を、ザキさんに渡そ………


…ん、


「あれ?」


帯のとこに…財布挟んだはずなのに。
見えるとこに挟んだはずなのに。

ない、ない、

「…無い」
「……え?」

スられたのだろうか。
え? いつ?

お金は入っていないけど、スられたということが何とも悔しい。


「すみません、気付かなくて…」
「大丈夫だよ、どうせカラなんだし。一応鈴ちゃんの帯にも目を配ってたんだけどなぁ」
「犯人は相当ですね」

ふぅ、と息をつく。
また明日頑張ろう。


屯所への帰り道を歩いていると、
そういえば、とザキさんが問うてきた。

「メッセージ。なんて書いてあったの?」
「えっと、」

「“残念、何も入ってませんよバカヤロー”」

「そうそう!……って、え?」


誰だ、と声のした後ろを振り返る。
それは私たちのよく知っている人物で。


「沖田さん!」

ザキさんは目を丸くした。


一番隊隊長、沖田総悟。
彼が無表情で立っていた。( 着物を着ているから、非番なのだろうか )

そして、

帯に挟んでおいた黄色の財布を持っていた。


「…沖田さんがスったんですか、私の財布」
「人聞きの悪いこと言うな。コイツがさっきてめーの財布スったの見てひっ捕らえただけでィ」

今日は非番だからこういうことは控えたかったんだけどねィ、と言う沖田さんの足元には、
彼に腹を蹴られでもしたのか、緑色の着物を纏ったごく普通の男が蹲っていた。

沖田さんが無理矢理立たせると、その男の身長は沖田さんと同じくらい。
確かスリ犯人の身長は170cmほど。沖田さんも170cmだっていつぞやか聞いた気がする。
体系も人並み。……コイツが犯人か。

それをザキさんも確信したのか、すかさず手錠をかけた。


「窃盗罪で逮捕。屯所まで来てもらうよ」





(初日で捕まえたか。何日か掛かると思ってたが大したもンじゃねーか)
(これくらい軽いもんですよ)
(ほぼ沖田隊長の手柄だけどね)
(そうだィ。調子にのんじゃねーぞ鈴)













鈴「私全然活躍してないじゃないですか」
沖「ある意味活躍してまさァ」
土「…はぁ、これで満足か?」
鈴「は?何がですか?」
土「は?じゃねーよ。そろそろ終わっとけっつの、監察シリーズ」
鈴「そろそろってまだ2話しかやってませんよ!」
土「十分だろこんなふざけた企画!!山崎、てめーも何とか言え」
山「えーと…」
鈴「ふふふ、無駄ですよ土方さん。ザキさんは気付いてしまったんですよ」
土「…何にだよ」
鈴「主役の私が監察になれば! 監察という役職にスポットが当たり、ザキさんの出番が多くなるであろう、と!」
沖「考えてみればそうだな」
山「鈴ちゃんが監察になっても、上司という形で今まで通り副長たちの出番はあるんだからいいじゃないですか」
土「………いやいやいや、別に俺は?出番の多さとかどーでもいいし?
  俺が言いたいのは、今更女中から監察なんて変更できるかよってことで」
鈴「あそ。じゃあ次回から土方さんの、出番・マヨ共にカロリー2分の1で」
土「ちょっと待てェェ!!2分の1は美味くねーからダメだ!あ、いや出番はどーでもいいけどもッ」
沖「マヨの方がどうでもいいけどねィ」

鈴「…ふぅ。そんなに監察じゃダメですか?」
土「ダメっつーかついてけねェだろ、読み手が」
鈴「まぁ細かい設定とか決めなおさなきゃなんないしですもんね」
土「そうそう。こんな話してる時点で色々アウトだと思うけどな」
鈴「あホントだ。
  ……じゃあもうしばらく女中で頑張ろうかな、私」






ずっと女中でいいです、もう。
ぶっちゃけ女中ていう立場が動かしづらくてしゃーない。ので2話使って鈴を監察にしてみt←
やはり隊士の方が色々自由にできるなって思いました。(あれ、作文?)
戦えるしね。

そんなわけで監察シリーズ終わりです^p^次回から女中に戻ります(