二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【原作沿い】 ( No.599 )
日時: 2012/03/23 19:31
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: q4MzvCIN)




「んじゃ近藤さん、鈴。健闘を祈る」
「なるべく早めに帰ってきてくだせェ」

ち…ちくしょォォォォ!!!


140)植物に喋りかければよく育つらしい


「うほっくしょォォん!!」
「ちょ、汚ねーな。なんでさっきからゴリラみたいなくしゃみしかしないんですか」

結局じゃんけんで敗北したのが、私と近藤さんで。
防具としてマスクを身につけ、町という名の花粉ランドへ出陣した。


 ***



「これだけあれば大丈夫ですよね」
「うん、そうだな」

大江戸スーパーで5箱セットのティッシュ箱を6つ買い、時節くしゃみをしながら屯所へと歩く。

「鈴ちゃん、そんなに持ってちゃ重いだろう。俺が持つよ」
「あ、はい。ありがとうございます。
 何でだろう、そういうセリフってきゅんとくるはずなのに全くと言っていいほどきゅんとこない」
「うんそれは言わなくてもいいかな」

相手が近藤さんだからだろうな。絶対。
ティッシュ箱がパンパンに詰まったレジ袋を近藤さんに手渡した、その時。


「…あぁッ!!」

近藤さんが前方に顔を向けて目を輝かす。
「?」と私も近藤さんの視線の方に目を向けると。

私たちと同じように、マスクをして歩いているお妙さんの姿があった。

「お妙さァァァァァァん!!!」
「あっちょ近藤さん!」

手渡そうとしたレジ袋を持つ前に、近藤さんはお妙さんの方へ一直線。

「お妙さんの花粉症なんですか! いやー奇遇だ僕も花粉症d」
「てめーの鼻に花粉ぶち込んだろかゴリラァァァァ!!!」

そして安定のやられ様。
どうしよう、近藤さん町のど真ん中で気絶してるよ。いや死んだかも。
お妙さんももうどっか行っちゃったし。

なんか……他人のフリしよ………帰ろ…。



「仏壇にそえる花でも買っといてやるかな」

花じゃなくても、バナナのなる樹の種とか。
ちょっと聞いてみよう。

「すいません、バナナの樹の種ってどこに売ってますかね」
「…は?」
「あれ、もしかしてご存じないですか。バナナって樹になるんですよ」
「いやそれは知ってるけど。…バナナの樹、ねぇ。
 最近出来た花屋、あそこなら珍しいのとか売ってそうだしあるんじゃないかねェ」
「ほうほう! その花屋とはどこに?」
「この道を真っ直ぐ行って右に曲がればすぐだよ。…いやでも嬢ちゃん、そこはやめといた方が良……ってあれ」

「ありがとーございまァァァす!」


心優しい町人さんにぶんぶんと手を振って、目指すは花屋。