二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【お客様キャラ化企画!】  ( No.60 )
日時: 2011/08/16 19:05
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)


「てめェら、覚悟は出来てるな」
          ————土方

「必ず捕まえて血祭りにしてやりまさァ」
          ————沖田

「……!(ラケットを握る)」
          ————山崎

「(犯人お妙さんだったらいいな)」
          ————近藤

「それ絶対ねェからゴリラ。丸聞こえだよ」
          ————楠木


30)小さくて可愛かったら大概何やっても許される。


何故かこの5人で犯人を捕まえることになった夜。
そして風呂に入ったのは何故か原田さん。

「何でよりによって原田さんなんですか…」
「あいつのはサイズが大きいから」
「関係あるの? つか誰言った今?」

暗闇で顔が見えん。
しかも私たちが潜んでるこの場所もよく分かんないんだよな。
まぁご想像にお任せします。

「「「「「……」」」」」
「ふんふんふ〜ん♪」

ちょっ
鼻歌聞こえるんだけど!
原田さん何鼻歌歌ってんだ! 歌うな!
これ一応作戦なんだからさ。
普通に入ってんじゃねーよあのハゲ!
…てか別にふんどし置いとくだけで風呂入らなくてよくない?
ついでかな。

「しっかし真選組の屯所に忍び込んでふんどし掻っ攫ってくたァいい度胸だよなァ」
「あれ? 鼻歌スルー?」

いつものことなのかしら。

「どんな奴かツラ拝みてェや」
「やっぱスルーだ」

まぁ別にいいけど。

…その時。
カタリと、着替え場所に忍び込んだ影一つ。
みんな目を合わせて頷き、そして

「御用改めであらァァァァァ!!」

土方さんがその影に飛び被さろうとした、その時。

「ストップマヨネーズッッッ!!」
「ぐァ!?」

空中に浮く土方さんをドンと突き飛ばし、影を腕に抱えた。

「ッてーな! 壁ぶつかったじゃねェか! つかストップマヨネーズって何!?」
「あ、すみませんすみません」
「犯人は! 犯人どこやった!」
「犯人はこの子ですよー」

へら、と笑って腕に抱えた子を皆に見せた。


「「「「…猫?」」」」

原田さんのふんどしを口にくわえた、オレンジでトラ柄の猫。

「はい、猫っぽいですね!」
「何で猫が…?」
「あ、ザキさんいたんですか。私にも分かりませんけど…」

口にくわえたふんどしを取り、猫を床へ下ろす。
すると猫はにゃー、と鳴いて何処かへ歩き出した。

「とにかく、追いかけたら分かるんじゃないですかね。待てーッ、猫ーッ」


 - - -

猫が入り込んだのは、縁側の床下だった。
地面にへばり付いて中を見ると。

「これは…」

近藤さんが呟いた。

中は、さっきの猫と白猫、そして小さな子猫が3匹ほどいた。
ふんどしは布団代わりに使われていた様子。
白猫が乳を与えていたので、トラの方はお父さんだったんだろう。

「…なんでィ、犯人は猫かよ」
「いやーでもこういうの見ると家族の絆的なの感じますね!」


床下の家族を見てニコニコする鈴を見て、
4人は顔を見合わせた。





( そういや、こいつの家族って )



   ( いないんだっけ )