二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【3Z始めました】 ( No.637 )
日時: 2012/04/06 22:30
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: qdhAso1A)

「楠木さん、このバナナはあっちのテーブルに運んで」
「了解でーす佐藤さん」

バナナの盛られたお皿を、指定されたテーブルへ運ぶ。
ふう、結構重いし疲れるな。


…つーか、何やってんだ私。


146)本番より練習の方が楽しい


屯所内に入り、残っている仕事を片付ける。
隊士の洗濯物を畳んでいると、ザキさんが現れた。

「鈴ちゃん、沖田隊長見なかった?」
「沖田さんなら土方さんと一緒に出て行きましたよ」
「はぁ…やっぱりサボりか。まぁいいや、行くよ鈴ちゃん」
「は? どこに」
「え、聞いてないの?」

……はい?


「今から披露宴の準備しにいくんだよ、俺ら」














——てなわけで、只今結婚披露宴の準備中☆


「って何でだよォォザキさん!! ホントに近藤さんゴリラと結婚しちゃうの!? 
 何で私たちが準備しなくちゃなんないの!? ゴリラ側がしろよせめて!!」

近くでテーブルのイスを整えるザキさんに訴えかける。

「この披露宴はただの顔見せのようなもので、本格的な婚礼は披露宴が終わったあとゴリラの星でやるらしいんだ。
 ゴリラ側はそっちの方で忙しいから、披露宴は俺たちが準備するってわけ。不本意ながらも」
「不本意すぎる!!! あれ、でも私たちが直々にやんなくてもほら、ウェディングプランナーみたいなのとかいるんじゃ…」
「ゴリラの結婚式を担当したがるウェディングプランナーがいると思う? 式場とドレスとバナナ貸し切ってくれたよ」
「酷すぎる!!!」

なんか色んな意味で泣きそう!
必死に涙を堪えていると、佐藤さんから声がかかる。あ、佐藤さんは先輩女中の…説明するの何回目だろ。

「どうしたんですか佐藤さん」
「式場の準備は出来たみたいだから、今からリハーサルだってさ」
「へぇ、そうなんですか」
「新郎新婦入場のとこもリハーサルするんだけれど、生憎近藤さんも王女さんも今いなくてねぇ。やってみない? 新婦役」
「……え?」

私が、新婦役を?

…ふざけんなよ!
出来るかそんな恥ずかしい真似!!
しかも要はゴリラ役なわけでしょこれ!
ふざけてんのかコラ! 怒るよ佐藤さんもう!

「いや、それはちょっ…」
「ドレス、着れるわよ」

……なっ!!
べべべべ別にドレスなんて着たくありませんけど!!
そんなん偽りの花嫁姿なんて嫌ですー!
ホントに結婚するときまでとっときたいですー!

…あれ、でも私結婚できるのかな。
考えろ。この世界サザエさん方式だぞ。
あ、でも女は16歳で結婚できるのか。17の私大丈夫だ。
……それ以前に、相手いないけど。
これから先好きな人とかできんの?
無理っぽくね? 私の周り顔良い人は多いけど中身ダメな人ばっかだもんな。
もし好きな人が出来ないとしたら、結婚なんて泡沫の夢……?


………。




( 他にやりたい人がいないなら、やってあげないこともないですよ )