二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【3Z始めました】 ( No.660 )
- 日時: 2012/04/26 20:57
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: JzqNbpzc)
「どォん!!」
近藤さんの合図を聞くと共に、私と沖田さんは走り出した。
近所のコンビニを目指して。(大江戸ストアはこんな時間に開いてないので無理だよ!)
153)紅の豚っていいよね
「へっ、豚足が頑張る頑張る…」
「うるせー私は標準の長さじゃい! 貴様が長いだけだ!」
意外にも沖田さんはイカサマもせず、正攻法だ。
だが精神的なイカサマというかいじめが半端ない。
「もうギブなんじゃねーかィ、とっとと諦めて眠りやがれ」
「ムカつくな! なんか勝たなきゃ目覚めが悪い!」
「おーおー頑張りなせェ。走れない豚はただの豚だからねィ」
「豚じゃねーよ!!」
コイツ……!!!
互いに抜くか抜かないかで走り続ける。
これもしかしたら頑張れば勝てんじゃね…なんて一瞬思ったが、そんなものは見事に掻き消された。
やはり男と女、体力面が丸っきり違う。
ゼーゼーいっている私とは裏腹に、沖田さんは涼しい表情だ。
足も限界に近づいてくる。
「……ッも、」
もう、ダメだ……。
足を止め、その場に座り込み肩で息をする。
路上だが人はいないため、変な目で見られはしない。
沖田さんは立ち止まり、私をあざけり笑った。
「女中がそんな体力なくていいんですかィ?」
「うるさいな、放っておいてください。てか早く行けばいいじゃないですか」
「言われなくてもそうしまさァ。じゃ……」
前に向き直り、走り出そうとした沖田さんに、誰かがぶつかった。
「って」
「いってーナ、誰アルかこんな夜中に…」
「げ」
「……お前かヨ」
神楽ちゃんだ。
ていうか、え。なんで神楽ちゃんが?
「それァこっちのセリフでさァクソチャイナ。ぶつかったら謝るのが礼儀ってモンだろィ」
「てめーが邪魔だっただけだロ、こちとらジョギング中だってのに邪魔すんなヨ」
「なら地獄まで走ってけ中国産の豚」
「あァん今なんつった! つーか何だヨその格好、お前が地獄の住人じゃねーノ、ぎゃはははは」
「てめっチャイナコノヤロー!!!」
「はん、かかってくるヨロシ!!!」
乱闘開始。
こんな深夜に何やってんだよ君ら…。あれ、私たちもか?
何はともあれこの二人を止めるのは命が何個あっても足りないので、私はこのままおいとまさせてもらう。
足先を来た道に戻し、一歩踏み出した瞬間、ふと考え付いた。
沖田さんは今神楽ちゃんと乱闘真っ只中。
だからコンビニに行く暇はない。
…私が今の内に行けば、勝てる?
(ひゃっほォォォい! 沖田さんおっ先ィィィィ!!)