二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【すぺしゃる企画&アンケート】  ( No.81 )
日時: 2011/08/17 13:24
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)



「…土方さん」
「てめェも何してやがる鈴。また万事屋の時と同じで相手の肩を持つのか」


34)だってお姫様だもの。


だって、そよちゃんは…


「…そよちゃんっ?」

そよちゃんはゆっくりと立ち上がった。
その手を、神楽ちゃんは掴む。

「っ!?」
「何してんだてめェっ」

すると神楽ちゃんはニヤリと笑って、くわえていた棒を土方さんに向けて吹き出した。
土方さんはその棒を払ってのけたが、その時にはそよちゃんの手を掴み走り出していた。

「オイ、待て! 確保ォォ!!」

土方さんは神楽ちゃん達が走る矢先にいる隊士らに指示を出す。
しかし、神楽ちゃんは傘で皆を弾き飛ばした。
更にはパトカーを踏み台にして屋根の上へ飛んでいく。

「凄いな…」

「あれは万事屋のとこの怪力娘じゃねェのか。なぜ姫と」

ノースリーブの近藤さんが屋根の上を見つめて言う。
つかザキさんとか皆ノースリーブだけど何なのほんと。
ノースリーブじゃないの私と土方さんと沖田さんだけだよ。

「さァ?」

そう言ってバズーカを構える沖田さんを、慌てて近藤さんが止めに入る。

「ちょっとォ総悟くん!? 何やってんの物騒なもん出して!」
「回りくどいのは苦手なもんで」
「待て! 姫に当たったらどうするつもりだお前オォイ!」
「そんなヘマはしねェや。俺は昔スナイパーというあだ名で呼ばれていたらいいのになァ」
「えーッ!! ただの願望じゃねェかよ!」
「夢を掴んだ奴より夢を追ってる奴の方が時に力を発揮するもんでさァ」
「ダメッ!」

そんな二人を他所に、土方さんは神楽ちゃんに向かって呼びかける。

「コラァ出てこい! お前がどうやってそよ様と知り合ったかは知らんが、そのお方はこの国の大切な人だ!
 これ以上俺達の邪魔をするなら、お前もしょっ引くぞ! 聞いてるかァ!」
「土方さん、止めてください!」

すると土方さんは鬼のような顔で睨んでくる。

「確かにそよちゃんはこの国の大切な人だけど…ホントに大切ならそよちゃんの言い分も聞いてください!」
「理由なんざどうでもいい。家出したのには変わりないんだからよ。俺らの仕事はそよ様を連れ戻すことだ」
「何ですかそれ! マヨネーズの分際で!」
「マヨネーズの分際って何だよ! 俺ァ副長だ!」
「副長が何だコノヤロー!! そよちゃんを自由にしてあげろォォ!」

その後もぐだぐだと土方さんと言い合っていると。


「「あれ?」」

いつの間にかそよちゃんがパトカーに乗り込んでいた。
私は急いでパトカーの方へ走り、そよちゃんに話しかける。

「何で? 神楽ちゃんと逃げたはずじゃ…」
「いいの、十分楽しかったから。鈴さんも遊んでくれてありがとうございました」
「…」
「…それじゃあ」
「そよちゃんっ。また、遊びにきてね!」
「…え?」
「今度は神楽ちゃんも呼んで、屯所で遊ぼ? 屯所だったら危険も無いし…ね、ザキさん」

助手席に乗るザキさんにも話を持っていく。

「え? あ、うん…(?)」

そよちゃんは嬉しそうな笑みを浮かべて、ありがとうと呟いた。


 - - -


「いいのか、別にそよ様と同じパトカー乗ってっても良かったんだぞ」
「いいんです、一緒にいたら引き止めちゃいそうですし」
「…そうか」


そよちゃんとは違うパトカーに乗って、屯所へと戻った。







( それにしてもそよちゃんは華やかな子だったな〜 )
( 鈴の真逆でさァ )
( 真逆!? そこまで行く!? )