二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 幻月の下に唄う ーイナズマイレブンー ( No.164 )
日時: 2011/11/15 18:10
名前: 天音 (ID: P/D0CuiW)

(15) 音速と疾風

 ピーーーー、と笛が鳴り雷門から試合再開。
染岡、一ノ瀬、鬼道がパスとドリブルを使い攻め込む。煉夜が染岡にスライディングを仕掛けボールを奪うもパスした先の芽吹が走り込んできた風丸にいとも簡単に奪い返される。

「風丸って足速いのかぁ……。」

その様子を見てボールを追いながら小さく呟く結祈。

「……あいつ速いな。」

ポツリと呟く奏始。
誰かにパスすると思いきやそのまま攻め込んでくる風丸の行動とスピードに戸惑う鏡花。
そんな中ニヤリと笑う二人は同時に口を開いた。

「「……まぁ、僕/結祈の方が速いけど。」」















 「<<疾風ダッシュ>>!!」
「っ……!?」

“細かくパスを回し風丸のスピードで確実に一人を抜く。”鬼道からの提案を実行した途端、一気に攻守が逆転し防戦一方となった鏡花。
疾風ダッシュで更にもう一人抜きゴールが目前に迫ったときーーーー

「その程度で疾風?」
「!?」

風丸の耳元で誰かが呟く。
目の端で藤色が揺れると同時にドリブルしていたボールの感覚が消え、雷門の攻撃も止まった。

「……その程度で疾風というのなら僕はーーーー」

風丸からすれ違いざまにボールを奪ったらしい女子選手ーーーー結祈は一瞬彼に振り向き怪しく笑いかけるとゆっくり口を開いた。

「ーーーー自らを“音速”と呼ぶよ。」