二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 幻月の下に唄う ーイナズマイレブンー ( No.213 )
日時: 2011/12/01 23:28
名前: 天音 (ID: P/D0CuiW)

(5) 縁の小鳥

 「えにし……様子見て来て!!」

縁と呼ばれた小鳥は流戯の肩からフワリと飛び上がるとベンチ付近に急降下していく。
命令を下した流戯が小さくなってゆく影を見つめながら眉を潜めたことを永恋達二人は知らない。






<<ボクハイッタイダレナノカ、>>
















 「何で試合終了なんですか!?」
「まだ前半戦しかやってないじゃないですか!!」

 突然の試合終了に対し雷門から鏡花からと飛び交う非難の声。

そんな中、



「いいじゃん、別に途中終了でも……。」
「……つか必殺技不足の俺らの場合そっちの方が都合いいよな。」

遥かとは言い難いもののかなり後方で文句を言い出す結祈と奏始。
もう試合をする気はさらさら無いようでいつの間にやらジャージを羽織っている二人に幾つかの視線が刺さるが無視。





「……なぁ、お前気付いたか?」
「!!……なんだぁ、奏始も気付いてたの?」






「「この試合、傍観者が多過ぎたよな/ね。」」

 二人が見上げる校舎の上。即ち屋上で橙色が揺れた。
タイミングを図ったかのようにポンと奏始の肩に着地する小鳥に微笑みかけ言う。







「……さぁ、“迎え”も来たし行くぞ。」
「どーせ嫌って言っても強制なんでしょっ!!」

足音を感じとられないように走り出す二人。
しかしその姿に気が付いた者は誰一人として居なかった。















<<サァ、モウモドレナイ。>>