二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 幻月の下に唄う ーイナズマイレブンー ( No.231 )
日時: 2011/12/04 14:57
名前: 天音 (ID: P/D0CuiW)

(7) 宣告

 「……何がいいたいのさ永恋。」
「はぁ?そんなことも分からないの?……そのままの意味よ“自分を人間と思うな”とね。」

 声のトーンを落とし問いかけた結祈に対して変わらない声量で答えた永恋。揺れる髪を手で抑え嘲けるように笑う。

「……僕は人間さ、奏始や鏡花のみんな、雷門の奴等と同じね。“化け物”なんて知らないよ。」

少しの沈黙の後、相変わらずの声音でそう言う。そしてその言葉に微かに眉根をひそめた永恋。

そんなとき、再び屋上の扉が開いた。

驚き扉の前から飛び退く奏始と結祈とは対象に中から出てきた女はゆるりと笑う。

全身を黒色で統一したこの女、鏡花学園理事長の出雲はまず自分の近くに立っていた二人を見た後、奥の方でフェンスによしかかった二人を見て微笑む。
そして、









「あら、久しぶりなのに挨拶もしないのねぇ、永恋と誓許は……。」

微笑みを苦笑いへと変えるのだった。






















 ポンッと軽くボールを蹴り上げる月実。
構える円堂を目の端に薄く笑いシュート体制に入る。



「<<ダークネスソード>>。」

彼女がボールを蹴り飛ばすと同時に漆黒の剣がゴールへと進む。徐々に加速するボールはおぞましい程のパワーを伴っており円堂の必殺技も発動こそしたものの剣の前にあっさりと砕け散り勝負は付いた。



ざわめくコート外を横目に円堂を見据える彼女は小さな微笑みを浮かべるとゆっくりと監督の元へと歩き出すのだった。