二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 幻月の下に唄う ーイナズマイレブンー ( No.283 )
- 日時: 2011/12/30 13:23
- 名前: 天音 (ID: P/D0CuiW)
- 参照: 捧げ物 toドロップ
「“ほどほどに愛しなさい。長続きする恋は、そういう恋だよ。”————ってな。」
ポツリ、 と和奏が零す。
自身の前を通り過ぎていくカップルときらきら光るイルミネーションの残光が目に痛い。
……もちろんいろんな意味で。
「ウィリアム・シェイクスピア、ロミオとジュリエットより。————有名な台詞だから知ってるだろう?」
「……残念ながら、知らないな。」
カフェテラスから和奏がリア充……じゃなくて、カップルを眺めつつ小難しいカタカナを並べ立てた。
いや俺もリア充って分類に入るんだろうけど少し先でベタベタくっつきながら楽しそうに談笑している奴らと、とある喫茶店のカフェテラスでよく分からないカタカナ語を聞いているのとはまた訳が違うと思う。
いや、違っていてほしいと願う。切実に。
「なんだ知らないのか?勉強不足だね、風丸。」
「……お前のおかげで宮沢賢治の良さは分かったけどな。」
「それは良かった。まあでもシェイクスピアにもまた違った良さがあるよ?」
温かい紅茶の入ったカップを手で包みにこり、とまではいかないけど笑う。
そして不覚にもそれに心臓が跳ねたことは言わない。
絶対に、だってからかわれること間違いないから。
「恋愛は付かず、離れず、が一番上手くいく。そう言いたいんだろうな。その……」
「ウィリアム・シェイクスピア。————まあ間違っては無いとおもうよ?現に歴史上でもオペラでも熱すぎた愛の先にあったのは悲劇だけだから。」
ロミオとジュリエットしかり、アイーダしかり。
確かに熱い恋心の先にあったのは冷たすぎる結末。
大人の考えだねぇ、と深く言葉を繋ぐ和奏。
薄い紫に染まった冬の高い空の下、仲良さげに歩いていくあのカップル達もいつかは遠く遠くに離れてしまうのか、と思うと胸が痛む。
黙り込んだ俺。
そしてそんな俺の心中を悟ったのか不意に和奏が言った。
「まあいいよ。私はお前から離れる気は微塵もないからね。」
「!?」
得意げに、和奏が笑う。
寒い寒い冬空の下にも関わらず、俺の顔だけが熱を持っていたのはまた別の話。
『Ay me!
for aught that I could ever read,
Could ever hear by tale or history,
The course of true love never did run smooth. 』
『Where love is great, the littlest doubts are fear
Where little fears grow great, great love grows there.』
(あぁ、ロミオ。私を愛してくれますか?)
『とあるジュリエットは永遠を囁く』
+
お返しのつもりがとんだ駄作になったよ!!((
ドロップごめんね私にはこれが限界なんだ。
和奏ちゃんのキャラがおかしくなってるかもしれない((
下の英文はいずれもシェイク・スピアより。
(上の文)
「ああ、たまらぬ、
これまで物語や歴史で読み聞きして知り得たかぎりでは、
真の愛の道行はなめらかであったためしがない。 」
(下の文)
「愛が大きければ心配も大きく、
いささかなことも気にかかり、
少しの心配が大きくなるところ、
大きな愛もそこに生ずるというものだ。」