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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】泡沫に消える。 ( No.3 )
- 日時: 2011/08/24 16:27
- 名前: 蒼亜 (ID: glYNRe/q)
ホームルームが始まるまで高杉と他愛の無い話をしていると影で高杉の顔に闇が落ちた。横に目をやると銀時が太陽の光を遮っている。その片手には今朝のラブレター。
「なァ、これ渡してきた奴どんな感じの子だった?」
またか、と一人心の中でごちる。この男は必ず渡してきた相手がどんな印象だったか聞くのだ。
「……一年で清楚っていうか大人しそうな子。 黒髪ストレートのセミロング。 顔は普通の上」
何故懇切丁寧に説明しているのかというと銀時が執拗に聞くから。銀時に告白する女の特徴など言いたくも無いし自分で見に行け、と一蹴しても好みじゃねー女に会いたく無い、と言いのける。
自分の好みに合っていたらどうするか。そんな問いの答えは簡単だ。
「へぇー。 じゃあ付き合ってみよっかなァ」
そして何週間も経たないうちに別れる。所謂この男は遊び人。
銀時は積極的な女は嫌いだ。そして縛られるのは嫌だけど縛るタイプ。そんな銀時の好みに当て嵌まるのは自分の事に従順忠実言い換えれば大人しそうな女だ。
銀時が面白そうな笑みを浮かべているのを見て節操無しが、と心の中で呟く。
「いい加減にしないとそのうち背中刺されちゃうかもよ?」
と冗談混じりに言うとおう気を付けねーとな、と自分の席に戻って行く。もう慣れた。このやり取りに。だから自分の本心を隠して冗談を云うのは容易い事。
(それなのに確実に心は痛みを増して行く)
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