二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: マクドポケモン♪ 1-2更新! ( No.15 )
- 日時: 2011/12/06 12:28
- 名前: 風猫(元:風 ◆Z1iQc90X/A (ID: rR8PsEnv)
Story1 Game1【バイオハザードですか、そうですね? 分りません】 Part3
「らーんらーんるー! 今日も楽しくお仕事しようね! 社長のドナルドさ! でも、その前に頭をリフレーッシュ!
さぁ、今日も始めるよ!? 肩の力を抜いてぇ————……ッ! らんらんるー体操始めぇっ!」
ドナルドはカリスマだ。
マクドナルドの社員達の多くは彼の絶対的な才能に憧憬の念を抱く者達ばかりだ。
彼には、人を惹きつける才能が溢れていた。 誰とも対等な目線で話す。
飾らないし奢らないが誰も思いつかないような冒険を平気で遣って退ける。
そして、何より人を笑わせたり元気付ける術に溢れていた。
だが、表面上は、誰からも好かれるカリスマ教祖だが、ドナルドの本性はそんなものではない。
この世に存在する自分以外の全ての人間を道具としてしか見ていない。 無論、ポケモンもだ。
そんな彼の本性を知り謀反を働く者がいるだろう。 それを最初から予測していたドナルドは、洗脳と言う策を打っていた。
必ず、マクドナルドの全店舗で朝に流れるランランルー体操。 あれは、一種の麻薬だ。
ランランルーという言葉には、大した意味はない。 しかし、その言葉に乗せられた電波が人の脳をおかす。
彼に対する羨望の目を更に深くする。
やがて程度の差はあれどほとんどの社員は、彼の蛮行を全て容認するようになった。
最も、未だに彼の魔術に掛からずドナルドに対してのクーデターを企むものも居るのだが。
ランランルー体操をするとき必ずマクドナルド支店内にあるテレビにドナルドの姿は映る。
しかし、常に生中継と言うわけではない。
出来うる限り生中継にして部下達の努力に堪えようとドナルドもしているが、大事な用事があるときはそうも言っていられない。
そして、このときドナルドは、其処には居なかった。 使いまわしの映像が、モニターには映し出されている。
するとドナルドはどこに居るのか。
疑問に思うだろう。 話は昨日にさかのぼる。
彼は、つい先日、部下の報告により妖しげな動きをしている社員が居る事を知った。
強力な催眠術にも掛からない耐性のある者達は、強く感情を持って秘密裏に画策を続けているのだ。
彼は、それらを見逃すことはない。
「やぁ、君達」
「しゃっ社長!?」
そこは、善意ある社員により突き止められた裏切り者達のアジト。
社員達の表情は青ざめていた。
本来ならあさのランランルー体操に参加しているはずだ。
タイミングが良すぎる。 もしかしたらばれたのか。
疑念が疑念を呼ぶ。
しかし、気取られまいと出来うる限り平常心を保つ。
何の意味もないことを彼らは知らない。
「君達は……裏切ったんだね?」
「いえ、私たちは決してそのようなことは……」
彼らの言い訳など聞かずドナルドは、左手をふるった。
一瞬にして計五人のグループのうち四人が砕け散る。
最後に残った一人が腰を抜かし倒れこむ。
「はっははははははは! 何だよ? 何なんだこれ!? あんた本当に————————ッッッッ!?」
パリーン————
二度目のドナルドの挙動と同時に最後の一人がガラスが割れるような澄んだ音を鳴らす。
そして、跡形もなく消え去った。
その日、五人の人間が消えた。 ドナルドは、何の感慨も無くその場を立ち去る。
まるで何事もなかったかのように。
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