二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: マクドポケモン♪ 1-1更新! ( No.6 )
- 日時: 2011/09/26 14:12
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: z8eW1f9u)
Story1 Game1【バイオハザードですか、そうですね? 分りません】 Part1
朝露が、深緑の木の葉を伝い地面へと落ちていく。
人の聴覚では、聞き取れないほど小さなポタンと言う音。
そんな小さな音すら聞き逃さず朝のチャイムとする鋭い聴覚の持ち主たちがポケモンに居る。
数千メートル離れた距離からそんな現象を見詰続け鮮明にその網膜に捉える驚異的な視力のポケモンも居る。
聴覚・視覚・嗅覚、何もかも彼等は人間に勝っていた。
いや、それだけではない。 圧倒的な戦闘力、そして、集団行動能力。 頭脳すらも高かった。
ならば、何故、彼等は人間たちの手に落ちたのか。 世界のポケモンたちとを総なめにせんとするドナルドは考えた。
赤い天然パーマに何時も笑みを絶やさない厚化粧も厚化粧な顔。 道化の体現者のような彼は、凶悪だった。
自らの支配欲に支配されるようなそんな怪物なのだ。 人間ではなく怪物と評すのには理由がある。
彼は、人間ではないのだ。 人間を超えた存在。
そんな傲慢で高等な彼が人間の使役する存在を支配したいと考えるのは自明の理だろうか。
いや、ドナルドにそんなものは関係ない。 そもそも、人間など眼中に無い。
ならば、何だ。 唯、自分の目的に役立つ。 そして、何よりその尋常ではない生物達を欲しいと渇望した。
それだけなのだ———ー——
「あぁ、これが……モンスターボールって奴かぁ?」
ドナルドが、ポケモンが謳歌するこの素晴らしき世界に出現して二日が過ぎた。
ドナルドは、人間から奪ったいと小さき玉を弄っていた。 その奪った対象、今や死骸である人間の上に座って。
マクドナルドの優秀な社員たちの調査の結果、どうやら、彼等人間は、この上が赤で下が白い球状の物体、モンスターボールによって搾取するらしい。 このモンスターボールと言う物の中には、このボールで取ったポケモンに使用者を主人と感じさせる機能が有るらしい。
その機能とポケモンを搾取する能力により彼等は、ポケモン達を支配していることを彼は理解した。
そして、近くに居た緑色の芋虫のような姿のポケモンに向かってボールを投げた。
それに当った瞬間、ボールが口を開き神々しい光の糸が絡まっていき対象をボールの中へと誘う。
二度三度、ボールの中で暴れる捕獲対象によりボールが左右に揺れるがそれきり動かなくなった。
「これで、ポケモンゲット……かな?」
思った以上に容易くポケモンが捕まえられたことに彼は、呆然とした。
無論、彼のポケモンが、並以下の下級ポケモンだというのは、彼は知識として理解していたが。
それでもあっさり過ぎて手応えが無い。
「うーん、ちょっと拍子抜けかな? 君、弱そう……」
あっさり過ぎる。 つまり弱い。 役に立たない。 そう、短絡的に判断した彼は、ボールごとキャタピーを握りつぶした。
彼の手から緑色の体液が流れ落ちた。
夥しい量の……緑色が————————…………
血という名の死の色がドナルドの座っていた死骸を染めた。
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