二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

[ 亜美と綱海 ] ( No.13 )
日時: 2011/09/22 19:35
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)

「なあ、亜美」

 ふわふわ、と揺れるくるんとした髪に触れながら不意に名前を呼ぶ人物にこてん、と首を傾げる。珍しいな、この人が話しかけてくれるなんて。実際には喜んでは居たものの、何ですかと返すわけでもなくただ首を傾げてみた。

「お前、宇宙人なんだろ?」
「、」

 嗚呼、その事か。はいそうですよ、と短く肯定しながらもそれがどうかしたか、という視線を向ける。その人は小さく笑いながら、最早決まり文句になりつつある言葉を口にした。

「まあ、そんなこと海の広さに比べればちっぽけなもんだけどな」

 その言葉がやけに苦しい。ちっぽけ、と言われればちっぽけなものかもしれない、けど。でも、私はこの人の学校を壊そうとするそんな組織の一人なのに、どうして笑顔で居てくれるのだろうか。
 視界が、滲む。ねえ、そんな笑顔を見せないで下さい。苦しく、なるの。私の顔を見たその人は、慌てた様子もなく、慰めるような、そんな言葉を紡ぎ出す。

「本当は苦しいんだろ」

 ぽふん、と柔らかく頭に手が置かれた。ふわりと潮の香りがする。ねえ、君は、





(わたしをたすけてくれますか)