二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

十四羽目 ( No.51 )
日時: 2011/09/22 20:00
名前: 和華 (ID: imuS2CMi)
参照: 注射いたいよ注射。

「蟲、神?」

「はい。兄がそう言ってました。」

夜、私達が寮にもどり、落ち着いたところで、私は今日思い出したことを話しました。

兄が行っていた言葉。
詠唱に詳しい勝呂さんたちなら、何かわかるかなと思いました。
が…

「凪ちゃん!!」

「はい…はひ!?」

志摩さんが、いつになく真剣な顔で、
私の肩をつかんできます。
痛いです、痛いです志摩さん!!もげ…もげます!!

「ななな、なんですか??痛いです」

「あんな、蟲とか言うたらアカンで!!世の中にはな、
 その忌まわしい単語聞いただけで気分悪くする人も沢山おるんやで!!
 いいんか!?俺とうp主の気分が悪うなっても。いいんか!?
 うp主居のおなったら、この小説ずっとこのままやねんで!?
 わかったら、蟲とか気軽にいうたらアカン、アカンよ!!
 分かりよったら、そのまま黙って笑顔でいてな?な!?
 だいたいなんや、蟲『神』て!!蟲の神?
 あぁああああもう嫌や!俺が往生してもええの?ええんですか!?」

と、志摩さんがそう言いました。
勝呂さんは、呆れて、

「いまそのアホが言うた言葉、全部忘れてええで。」

といいました。

「志摩さんは虫さん嫌いなんですか?」

「ハハハ、凪ちゃん、嫌いなんてもんやないですよ。」

どうやら嫌いなようです。
うー…

「こんなに可愛いのに。」

「!!!!!!!!?」

と、私はそこを歩いていたゴk(自主規制)に目線をやりました。
志摩さんが、刹那にゴ(自主規制)から距離をとります。

「ななななな凪ちゃん!?そそそそそれは…」

「ゴ(自主規制)さん」ですよね?」

「ヒギャァアアアアア!!!」

「志摩さ…残像!?」

志摩さんが泣いてます。
男泣き…というよりは子供のような泣き方です。

<やっぱりみんなそうですよね…僕たちのことみたらすぐに罵る。>

不意に声が聞こえました。
その声は、紛れも無くg(自主規制)さんの声です。

<僕だって、好きで人間の住処を通ってるわけじゃないですよ?ここを通らないと、家族たちに会えないから…>

「まぁまぁ、私はあなたたち虫さん大好きですよ、(自主規制)さんだって同じですよ!」

「茅原?誰と喋ってんねや。」

勝呂さんが首をかしげました。
アレ、勝呂さんたちには聞こえてないのかな、(自主規制)さんの声…

<貴方、まさか僕の声が聞こえるのですか…?わぁ…こんな人間に出会えるなんて…!!>

(自主規制)さんが嬉しそうに眼を輝かせます。
私も顔を緩めてしました。

「はい、僕もあなたと出会えてうれしいです。」

<ありがとうございます。心優しい人間がいたものだ…では、
 僕は貴方のご友人を傷つけないためにも、ここを退散しましょう…
 さようなら、心優しい人間サマ>

そういって(自主規制)さんは去っていきました。
志摩さんがへなへなと自らのベットへ横たわります

「嫌や…せっかく今年あの虫みいひんでいたんに…」

「げ、元気出して、志摩さん。これから夏になったら、もっとたくさんでてきはりますよ?」

子猫さんが志摩さんにフォローにならないフォローをいれます。

「志摩さんって、本当に虫さんだめなんですね…」

「あぁ、アイツは昔っからそうや。ほな、もう夜も遅いし、電気消すで。」

勝呂さんがため息を付いて志摩さんの方を見たあと、電気を消します。
今日は、やたらと虫に縁のある日です…
そんなことを考えながら布団を被り、眠りにつきました。



……頭が、痛い。
遠くで何かが響いているような——
これって、まさか、また———




そしてキィイイイイン、とまたあの耳鳴りがしました。