二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

十七羽目 ( No.57 )
日時: 2011/09/28 19:01
名前: 和華 (ID: imuS2CMi)
参照: ありがとう!そしてありがとう!!

「茅原くーん、どないしたの?」

「ふぁい!?」

昼休み。
私は窓際に座り、外の景色を見ながら考え事をしていました。
今日の肩の痣の事、夢の内容について——

「なんやろ、考える人みないな顔になってたで」

「ははは…」

そう言って気さくに話しかけてくれるクラスメートの
名前がわからない私は本当に

「ごめんなさい。」

「え、え!?あたしなんか変なこと言うたっけ!?」

「いや、あの、な…名前…」

「あぁ、あたし?凪波 奏衛やで!」

そう言って、笑顔で笑ってくれました。
すると、青い髪の女の子が寄ってきます。

「そういえば、この前の昼休み、どこ行ってたの?どうでもいいけど。」

カチャカチャと携帯電話を弄りながら聞いてくるのは、
えぇと…たしか…えーっと、えーっと……

「ごめんなさい。名前、なんですか…?」

「めんどくさいから省略。」

ほう、免独彩さんか…
変わった名前だな…

「自分、今コイツの名前免独彩や思ったやろ。」

「え、え!?ななななんでわかるんですか!?」

「顔や、顔。コイツぁな、如月 春香いうんや。コイツと口喧嘩したらあかんで〜。かなわへんもん。」

「どううでもいいし。で、この前どこ行ってたの?」

携帯を一度折りたたんで、如月さんが訪ねてきました。
昨日の昼休みか…たしか、

「屋上で、奥村さんと、」

「燐がどうしたのーーーーーーーー!!!!」

「お話をしてまにぎゃッ!?」

ものすごい勢いで赤髪の女の子がぶつかってきました。
首が…首がぁああああ………

「あ、李乃じゃん。」

「ねぇ、そこの可愛い男の娘!!燐ががどうかしたの!?」

「男の娘!?僕泣きますよ!!」

一応今私は男です!!
可愛いじゃなくてかっこいい目指してます!!
ん?李乃…って、

「栗原 李乃さん…ですか?」

「僕の事しってるんだ!?」

きょとんとした顔でこちらにのぞき込んできます。
確か、奥村さんと仲のいい人って。

「君、祓魔塾関係の人?あ、確か昨日隣のクラスに転入生が入ったって…
 君が茅原隼ちゃんか!僕は栗原李乃。祓魔塾1年2組だよ!!」

そう言って笑いかけてくれます。
すると、凪波さんが

「へぇ、自分。祓魔師目指してるんか〜。ほな、伊禮君とか奥村とおなじやな。」

と、関心しています。
そうだ、伊禮君も祓魔塾生だったっけ…
塾であった時、避けられちゃいましたけど。

「悪魔、ねぇ…。じゃぁ、茅原君の後ろに見える長い髪の女の人も悪魔なの?」

………ふぇ?
おそるおそる後ろを振り返ってみましたが、
何もいません。
私は、ちゃんと魔障を受けている筈なので、悪魔が見えないということは、まずないと…

「ハハハ、冗談だよ。」

「春香ちゃん、冗談言ってる目じゃないよ、ソレ。」

「え、え!?あのあの、え!?」

幽霊って、悪魔じゃないんでしょうか。
恐い、恐いです!!今朝のことと同じくらい恐いです!!

「茅原、勝呂達がよんでる。」

しばらく三人と話ていると、昨日のように伊禮さんが私を呼びに来ました。
ま、また睨まれちゃいました。
私、そんなに気に入らない顔してるんでしょうか…

「茅原くん、コイツんは、睨んでるん違おて、単に目付き悪いだけなんよ。勝呂と同じや。なー、伊禮くん。」

伊禮くんは、凪波さんよスルーして、自らの席に戻り、
青い栞の挟まった文庫を広げました。

ん、あれあれ?凪波さんって、勝呂さんのこと知ってるんでしょうか…
それに、同じような喋り方だし…

「あのあの、凪波さんって、京都の方ですか?」

「はぁ!?あんな、大阪と京都一緒にしたらアカン!大阪はええとこやで、お隣の舞妓はんとはぜんっぜん違うで!」

「何が舞妓や凪波!!聞こえとるで!!」

あ、勝呂さん…
そうだ、はやくいかないと。

「じゃぁ、みなさん。これで!」

「また、後でね〜。——後ろの女の人も。」

!?
……
え、え…えとえと…





「?どうしたん茅原。顔色悪いで。」

「あのあの、勝呂さん。幽霊と悪魔って、ちがうんですか…?」