二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 貴方なら、どう攻略する?【霧野蘭丸root】 ( No.8 )
- 日時: 2012/01/09 17:35
- 名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)
〈霧野蘭丸root.Episode2〉
賭け——といっても、流石に先生方には隠せまい。
前の学校から資料がいっているわけだし、どう考えても隠すことは不可能だ。
という訳で、本日の段取りをちゃんと考えてきているのだ。
一、学ランで登校。何故なら、来る途中で生徒に会ってしまう可能性があるからだ。……例えば、先ほどの霧野蘭丸のように。
二、トイレで、持参した女子用のブレザーに着替える。この際、人気がないトイレを選ぶのがベスト。誰か一人にでも見つかってしまえば、お終いだ。
三、校長室、職員室で挨拶を終えると、また、学ランに着替える。ここでも、誰にも見つからないように細心の注意を払うこと。
四、最後に、注目の自己紹介。担任の先生の反応が楽しみだ。……因みにあたしは、一人称『僕』、常に敬語、爽やか好青年という設定でこの学校生活を送ろうと思っている。
「……まあ、担任のセンコーが『何故学ランを着ている?!』って言ったら終わりだけどな……。まあ——」
バレたときは、バレたとき。別に、誰と命運を分ける賭けをしているわけでもない。……ただの好奇心なのだ。だから、バレてしまっても構いはしない。
——そして、妙な緊張感とともに、本日の段取りの過程……『三』までを済ませ、後はお楽しみの『四』だけとなった。
クラスの奴等の反応を予想すると、笑いが止まらなくなりそうになる。——腹の底から沸き上がってくるような、快感が。
「……ふぅ……」
大きく、深呼吸をする。後は、呼ばれたら、この扉を開け、自己紹介をすればいいだけなのだ。
……早く、呼ばれないかな……。
「——日向、入れー」
——時は、満ちた。
「はい」
あたし——否、僕は短く返事をすると、その快楽へと続く扉をゆっくりと開いた。
……だが、思わぬ強敵が。
「お、お前……今朝の……?!」
——そう、霧野蘭丸という名の強敵が。