二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 貴方なら、どう攻略する?【霧野蘭丸root】 ( No.16 )
- 日時: 2012/02/07 18:10
- 名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: DoyHUJg.)
〈霧野蘭丸root.Episode8.Event5〉
「みお! ……ちょっと、あそこのお店入るよ」
「ん? ああ、いいよ」
街に出て、蘭丸が指さしたのは——レディスのショップだった。って、レディス? いや、あの……?
「ら、らんまるさん……? Why?」
蘭丸は、あたしの手を引いてズカズカと店内へ入っていった。
店のコンセプトはおそらく『ゴスロリ』。レースなんかがびらびらついてて、ふわふわスカート、ワンピース……。ああなんか、甘い匂いがするよ。香水のなんか甘い匂い。
「……あ、貴方こんな趣味が……?!」
気が動転して、カマっぽい口調になる。……もしかして、蘭丸がこれを着るんだとか……いや。可愛いけど……可愛いんだけど……正直、ドン引き、かも?
「んー……。やっぱ、みおは色白に黒い髪だから……色は濃ゆいほうがいいよな。うん! 赤いリボンとかいいかも!」
こちらのツッコミはスルーで、何やら蘭丸さんは熱心にワンピースを選んであらせられる。
赤いリボンがいいとか何とかブツブツ言っていたかと思うと、いきなり目の前にあったワンピースを手に取り、あたしの手を取り、試着室の前まで歩いていった。
「みお。これ、着てみて?」
そういうと、あたしにそのワンピースを押し付けた。
「え?! いや、あたし……着ない! ……似合わねぇだろ」
もう、二度とワンピースなんて着ないって決めたんだ。ちょっとやそっとじゃ折れないんだからn……
「え?」
すると蘭丸は、あたしの耳元に口を近づけると
「みお、俺が、みおのために選んだんだから、絶対似合うよ。……絶対、可愛い」
甘い声で、囁いた。
……と、いうわけで。
あたしは別に着たかったわけじゃないんだけど蘭丸がどーしてもとかいうからしょーがなく着てやったわけであって決して蘭丸の囁きにノックアウトさせられたとかそういうことじゃなくt……負けました。
ガラ……。
あたしは、ドキドキしながらカーテンを開ける。笑われたら、どうしよう。……怖くて。怖くて。
「ら、らんまるっ……あのっ「可愛!!!!!!!!」
「はひ・・・?」
蘭丸の馬鹿でかい声が、店内中に響いた。
「みお! 可愛!! 可愛すぎ!! やばいやばいやばいあああああ」
オイ。何か蘭丸さんが壊れてるぜ。
「みお!!! ちょまじ、これお持ち帰りな!! これでデートしよ!」
何だか、興奮されている蘭丸さんは、財布の中からすごい勢いで金を出すとレジで支払いを済ませ、あたしの手を取って何処かへ向かって走っていった。
……て、何処へ?