二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜続・イナイレ*最強姉弟参上?!*参照1000突破!!! ( No.343 )
日時: 2011/10/21 03:12
名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)

第37話 前進する度の、後進


やった、と天馬が呟いた。

肩で息をする剣城に駆け寄り、「ありがとう!!」と伝える。剣城は何も言わなかったが。

神「後2点だ。」

神童と月乃が頷き合う。もう余裕は無い、そう思って行かなければ勝てなくなって来るはずだ。

天「攻撃あるのみですね!!」

神「ああ、」


試合が再開された。

磯崎がボールを持つ。1人で攻め上がろうとしているのだと誰もが一目で分かる、ドリブルを開始した。

それはやはり凄まじい風を纏う。

月「ーーっ!」

月乃がポジションから離れ、磯崎からボールを奪った。完全に油断していたのだろう。

彼女のいた位置から磯崎までは離れていたから。

会場が沸く。観客にとっては楽しくなってきたのだ、しかし彼等は結構命がけでやっている。

と、月乃の目の前に光良が現れた。ボールを奪おうと仕掛けて来るが、簡単にボールを渡す訳にはいかない。

後ろに察知した気配を頼りにバックパスをした。

光「!!」

天「行け!剣城ィ!!!」

月「剣城さ…」

磯崎が走りだすのが見えた。それは剣城に向かっていないからボールを奪うのが目的ではないと分かる。

では、何のために?

剣「ロストエンジェル!!」

剣城が化身シュートを放つ。途端に磯崎がゴール前に現れた。シュートブロックが目的だったのだと咄嗟に悟る月乃。

磯?「堕ちた天使は、俺達が狩る!!」

月「!」

そう言って化身を出す磯崎。

右脚をボールに当てた、ただそれだけでボールは真っ直ぐに跳ね返って飛んでいく。

止めないと、と誰かが小さな声で呟いた。

——天馬だった。

ボールの軌道に突っ込む。ボールに当たると、飛ばされない様に声を出した。紫色の気が、僅かに背中から溢れている。

が、天馬には強過ぎたらしい。

止めきれなかったボールを月乃が高く上げた。あと少しで天馬の顔面に足が当たりそうだった。

高く上がったボールの先には——神童が。

磯?「っ!!!」

そのボールに向かう神童、ジャンプしてフォルテシモを叩きこんだ。


磯崎は反応が遅れた。——ゴールキーパーごとボールがネットに突き刺さる。


同点。


と、磯崎が笑みをこぼす。今までため込んでいたかのように。

磯?「ハハッ…————やってやろうじゃねえの、」

月「?!」

降って来る、嫌な気が。

月乃は目を閉じた。衝撃に耐える様に——降って来た嫌な気が、消えていく。

ズドン、と豪快な音を立てて地上に降った何か。

神童達は思わずしゃがみこんだ。葵と春奈の悲鳴が彼等の耳に届く。

砂塵の中、月乃が見れば————。


月「っ!!!!!」


磯?「なあ、独りって言ったの誰だったかな。」



「次回、更に悪魔は…!」ですね、さて、月乃は何に驚いたのでしょうか!?