二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 狐の婿入り?【参照200突破感謝!】 ( No.29 )
日時: 2011/12/22 20:15
名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)

拾壱話 「狐凛の誰かさん」


狐「人間共・・邪魔だな」

狐凛は、完璧に皆が部屋に戻ったのを見てから、柱から顔を出した。
そして溜息をひとつ付くと、廊下を音もなく歩き出す。

狐「にしても下は不便だな。妖力がすぐに切れる」

そうしている内に、狐凛は自分がもらった部屋ではなく、千鶴の部屋の前に来た。
すっと静かに障子を開けた。
そこには、安らかに眠っている千鶴が居た。
狐凛はその千鶴を見ると、頬に少し紅が入った。
だが、ハッと我に返って首を振ると同じようにすっと障子を閉めた。

次の日、狐凛は幹部達に睨まれながらも、煎餅を食らっていた。
千鶴は何なのか分からず、幹部と狐凛を交互に見ていた。
狐凛は気にも止めず時折外を気にしながらも煎餅を食っていた。

?「こぉぉらぁぁあああ!!!」

誰かの声が聞こえた。
大きさ的には屯所内から聞こえる大きさだが、女性の声だった。
聞こえた瞬間、狐凛の体がびくっと動いた。

土「なんだ・・・?」
狐「来る・・・」
土「はぁ?」
狐「俺の母君が・・・今のは間違いなく・・・」
千「えぇ!!?でも・・・そっか・・・」

狐凛は逃げようとはしないが、凄い震えていた。
顔は青ざめている。
千鶴が狐凛の横に移動したその時

狐母「こらッ!狐凛!!帰って来なさい!」
狐「は、母君!どうして此処が!?」
左「へぇ・・・なかなかの別嬪さんじゃねぇか」
新「だな。狐凛が女っぺぇのもよく分かる顔立ちだぜ」
狐「う・・・うるさい!!」
狐母「あら、初めまして♪狐凛の母の狐咲(コサキ)と言うの。」

狐凛の母、狐咲はにっこりと優しく笑う。
その笑みには、なにか恐ろしさも重ねているようにも見えた。
狐凛と狐咲は、本当に瓜二つと言うほど似ていた。
千鶴は狐凛と狐咲を交互に見て

千「うわぁ・・・素敵!親子って似るモノですね!」
狐咲「そう?ありがとう!嬉しいわ」

狐咲はまたにこりと笑った。
千鶴を見ても何とも思わなかったが、鬼と言うことは気が付いたようだった。
そしてまた狐凛のほうに向き直って言う。


  【続く・・・