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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼 狐の婿入り?【参照200突破感謝!】 ( No.33 )
- 日時: 2011/12/25 08:57
- 名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)
拾参話 「千鶴のお茶」
狐「は・・母君。俺は・・・どうしたら?」
狐咲「そうですねぇ・・・。大人しく帰って来いと言ったら?」
狐「遠慮します」
狐咲「まぁ、そういう返答が来ると思ったわ」
そんな会話を聞きながら、土方は途轍もなく苛々している顔だ。
その他的には苦笑しているか、冷や汗を垂らしている。
千鶴ははらはらしながら見守っている。
土「俺等的には早々に帰ってもらいてぇとこだがな」
土方が緊張感無く言った。
その場に居る幹部達に緊張が走る。
千鶴や狐凛にもその緊張が繋がるが、狐咲だけは平然としている。
千鶴はその緊張を和らげようとするために、お茶を淹れに部屋を出る。
狐咲「私としてもこんな所にぐずぐず長居したくはありません」
沈黙が続く。
狐咲も緊張感無く言った。
土方の案に賛成らしい。
其処に、千鶴が人数分のお茶を持って入ってきた。
千「えっと・・どうぞ」
千鶴は、まず狐咲の前に湯呑みを置く。
狐咲は一礼して湯呑みに手を掛けると一口飲む。
狐咲「まぁ、美味しいわ。こんな美味しいお茶久し振り」
千「ありがとうございます!」
平「だよなー。千鶴の淹れるお茶は美味い!!」
千鶴はぱっと明るい笑顔を作る。
狐凛はまだ湯呑みにも手を着けず、難しい顔をしている。
その顔を千鶴が覗き込む。
千「どうしたの?あっ、もしかしてお茶苦手だった?」
狐「い・・・いや、違う」
そう言うと、狐凛は湯呑みを持ってごくりとお茶を飲む。
千鶴は笑うと、幹部達の空いた湯呑みをおぼんに乗せる。
何時の間にか、部屋の硬い空気は解かれていた。
千鶴の淹れたお茶は、皆の気持ちを和やかに出来るお茶だった。
【続く・・・
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