二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第3章 博愛主義でも魔獣使いには通用せず ( No.521 )
日時: 2011/11/05 20:43
名前: おかゆ (ID: GlcCI1C/)

白く濁った灰が地面に音も無く落ちる頃、魔術師兄弟は自分の手を強く握っていた。

何かを失ったのかと言う感情がこみ上げているのが解る程に、握っていた。

真「何だ、どォいう・・・?」

吹「・・・君に言うのを、忘れてたね。ボク達の『本来の能力』を」

魔術師吹雪はこちらの方に振り向く。
魔術師アツヤも同時に。

ア「まず、だ。吸血鬼っつーのは、どういう生き物かは解るか?」

解るか?と聞かれても、赤頭巾真希にとっては吸血鬼は人を襲うような怖いイメージしか無い。

すると、魔術師アツヤは一息付き、告げた。




  、、、、、、、、
ア「変わっちゃいない。人間と同じ様に誰かの為に喜んで、怒って、悲しんで、笑う。そんな人間と変わらねぇ生き物を俺達の血はーーーーーーーー
                         、、、、、、、、、、、、、、、
                         ただ1つの例外も無く殺し尽くしちまう」




赤頭巾真希の背筋が一瞬にして凍り付いた。

魔獣の中でも最強の座に君臨する吸血鬼。
赤頭巾真希でも殺しきれなかった化け物を、目の前の少年は己の血のみで殺してしまう。


吹「ボク達は、もう吸血鬼を殺したく無い。他人を殺すなら、自分自身を殺すって決めたから」


魔術師吹雪は赤頭巾真希に笑いかけたが、それは凍り付いた笑顔としか見えなかった。


ア「この事は、アイツらには言うなよ」


何となく。
赤頭巾真希は、彼らの心の穴を塞ぐ事なんて一生掛かっても出来ないと思った。




吸血鬼・・・御愁傷様です←

今思ったけど、2人の力を応用すれば、蚊なんて怖く無い!←