二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 参照2000突破!! ( No.171 )
- 日時: 2012/07/09 19:08
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第48話 「ウソ」
俺達は富士山にあるエイリア学園を目指してバスに揺られながら森の中を進んでいく。
バスの中は今までと違って静かで…重苦しい雰囲気だった。
こういう時こそキャプテンの俺が皆を明るくさせなくちゃいけないかもしれないけど…正直俺も…信じられない。
初めて会った時はジェミニストームが雷門に訪れた日。
レーゼが蹴ったボールをいともたやすく受け止めた夕闇を一目見て「こいつと試合をしたい!」と思った。
初めて豪炎寺と一緒に帝国学園を相手に練習試合をした時も(最後だけだったけど;)…鬼道と共に試合をした時も…あんな感覚はなかった。
こう…胸の奥から気持ちがわいてきて…
最初は怪しいと思った。
だってできすぎてるだろ?いきなり現れた女子が…しかもあのレーゼのシュートを止めた奴が一緒にキャラバンに乗ってくれる。
半ば瞳子監督が押し切ってた気がするけど…
泊る場所がなくて俺の家に泊まった時の三枝の笑顔…
バスの中が退屈すぎて音無が提案した王様ゲームをした時に一緒に声を立てて笑った夕闇…
三枝の作った殺人ディナーを食べて瀕死になった夕闇とのコントじみた会話を聞いて全員で笑った事…
全てが今俺の中で渦巻いて…輝いている。
あの顔は全部嘘だったのか?
あんなに楽しそうだったのに…お前らの心は俺達とは違ったのか?
嘘?ウソ?…【嘘】…なのか?
瞳「しっかりしなさい!」
毅然とした声がバスの中に響き渡った。
声をした方を見ると瞳子監督が強い眼差しで皆を見ていた。
壁「けど…信じたくないっすよ…夕闇さん達がエイリア学園の人達だとは…」
瞳「なら!」
【なら】…?
瞳「確かめればいいでしょう!?信じたくないのはこの場全員が思っていること…直接エイリア学園の人間に聞けば真実がどうかなんてすぐわかるわ!」
そうだ…もしかしたら、変な冗談で俺達を驚かそうとしているのかもしれない。
もしかしたら豪炎寺のように誰かを人質にとられてわざとあんな風に行ったのかもしれない。
あいつらが本当のことを言っているとは限らないんだ。
仲間を疑いたくないけど…
今回ばかりは疑っても…いいよな?