二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 参照2000突破!! ( No.219 )
- 日時: 2012/07/29 15:11
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第57話 「きっかけはいつも…」
円堂の家でのパーティーはお開きということで皆片づけを始めている。
片付けでも流石円堂の仲間、静かにはできないらしい。
春「木暮君!!ちゃんと片付けなさい!」
木「嫌だよーだ!!」
なんつーか、平和というのかな。
和みます。
沙「なぁ、流石の朱音もあまり時間がないってこと。わかるだろ。」
朱「うん。」
私達のテンションは先程と変わって暗くなっていく。
沙「こうした風景とかさ、もう見れなくなる。」
朱「これからも円堂達はサッカーをしていくのに一緒にいれない。」
色々な物を沢山貰ってきた。
実際今まで作者の所為でお蔵入りになるかと思っていたがここで公開。
さっき塔子に言った通り私達には親がいない。(二人とも1人暮らし)
朱音のご両親は小さい頃に多額の借金を抱えており、6歳の頃に2人揃って部屋で首を吊っていたらしい。
第一発見者があいつってのが皮肉だと聞かされた時に思った。
私の両親は昔から暴力をふるうことが多かった。
【子供】という動物とは認めずに【人形】といった認識が強かったのかもしれない。
ついには捨てていった。
いやもう周りから同情されまくっててさ、あいつも私もうんざりしてたんだわww
そのことの所為で朱音は中学時代までやんちゃだったし?
だからさ、円堂達と出会って今日まで今までの愛想笑いを出したことがなかった。
朱音といる時は勿論笑ってたよ?
けれどそれも悲しかったんだ。
お互いそれぞれを知っているから微妙なところで踏みとどまっていて…
でも、円堂達と会ってからはだんだん距離もなくなったし何より…笑うことが楽しかった。
朱「うちさ…何も考えずに笑えるようになったんだ。」
どこか遠くを見るような瞳。
宙に円を描きながら語りだす。
朱「笑っているときにどこか思ってた。笑うたびに母さん達を…忘れるんじゃないかって。幸せすぎて…あの頃の記憶が消えていくんじゃないかって…」
「だから…」一息おいてこういった。同じことを思っていた。
朱「円堂達と離れたくない…」
俯いてしまった朱音。
でもな、それは私だって同じだ。
沙「けどさ、ここでの事は全部…思い出として私達の心に残っていく。」
こんな素晴らしい日々、1秒たりとも忘れない、忘れられない。
沙「どんなに暗く沈んだときでも、どんなに時が経っても…死ぬときまで一緒さ。」(いや、多分この世界から出たら死ぬと思うけど)
…………………?
沙「時が…経っても?」
朱「心にあるから…きっと…」
バッ
二人で顔を見合わせる。
沙/朱「答え…【思い出】?」