二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.289 )
- 日時: 2012/08/30 17:18
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第16話「浸かる前に…」
ガタッ
グラウンドの方に戻ってみると瞳子監督が大層恐ろしい顔で仁王立ちしていました。
沙「…どういう状況?」
秋「実はね———…」
詳しい説明ありがとうございます。
どうやら『ネオジャパン』の方々が来たらしく代表の座をかけて試合を行うそうです。
チラ
さりげなーくですよ?隣を見ると泣く子を殺す勢いの顔で腕組してる朱音さんがいらっしゃいました。
この時ばかりは冷や汗をかきましたよ、勿論。
あのね、朱音さん。そんな顔をしていると向こうの人がビビりますよ?
君の大好きな源田君がいるじゃないか、笑顔笑顔♪
自分で思ってて悲しくなってきたわー
ガシッ
沙「苦しいから離してくれない?」
只今の状況、朱音に胸倉を掴まれています。
選手の皆さんは相手に気をとられているらしく気に掛けている人間はあまりいない。
(マネージャー・久遠監督・鬼道・基山ぐらいかな)
朱「面貸せ。」
命令形なので拒否権はないのですね。
そのまえに拒否したらこのまま首を絞められそうだけど。
そのまま手は私の胸倉をつかんだまま合宿場へと引きずり込まれる。
君の大好き、というか「嫁——!!/////」とか言ってる風丸君の勇士が見れないけどいいんですか?
ヒ「…あれ、大丈夫かな。」
鬼「多分…な;」
半ば無理矢理連れて行かれた夕闇沙羅と連れて行った三枝朱音の消えた先を遠目で見ながら心配をする。
久「あいつらは気にするな。今は試合に集中しろ。」
ヒ/鬼「はい。」
彼らはそれ以上にいま危険な状態に追い込まれている。
沙「で?人の首を締めながらここに来た理由は何?」
お前の力だとこっちは窒息死します。
朱「この間の質問。」
沙「…だかr「あの後考えた。私が知りたい理由、それは沙羅が大切だから。」…会って間もないんですが。」
こっちは間もなくもないけどね。
朱「確かにまだ会って時間もそんなに経ってない。けど…なんか昔からずっといたみたいに…なんていうか、放っとけない。」
沙「だから?」
朱「私はあなたが大切。だから知りたい、それで十分だと思う。知りたいんだ…沙羅が何で…」
次の言葉で私の思考は飛んだ。
朱「何で毎回私を見るたびに悲しい顔で笑うのか。」
私だけ知ってるのにあなたが知らない。
私だけ分かっているのにあなたは分からない。
私だけ嬉しいのにあなたは何も感じない。
朱「だから…おねg「お前に何がわかる!!」さ、沙羅?」
沙「私が…どんな思いで覚悟を決めたか分かるか!?私だけ知ってるのに私以外の人間は何も知らない、分からない…どれだけそれが辛いか分かるか!?」
息が切れた。
上手く呼吸ができない。
目の前がぼやける。
朱「沙羅…それd「サービス。この問題できたら教えてやるよ。」?」
はは…君は知らないよね。
沙「【君達はとても大切なものを持っています。それはどんな水でも流れず、どんな斧で傷つけても壊れません。そしてその大切なものは大人になってもなくなることはありませんでした。】…その【大切なもの】…お前が答えられたら教えてやるよ。」
適当な神様が最初で最後に出したまともな問題。
この問題のおかげで君はここに残ったし私は向こうに戻った。
沙「期間は無制限。…じゃ、もう試合も終わってる事だし戻らせてもらうよ。」
【大切なもの】絶対壊れなさそうな…
物理的に無理な気が…
ねぇ、あなたは何でそんな悲しい顔で私に笑いかけてるの?
自分でも分からない、けど…あなたを見てるととても離れがたい気持ちになって…同時にとても懐かしい気持ちになる。
暗い闇に溶けるみたいに私の前から消えていった彼女はすでにグラウンドでいつもの澄ました顔で皆の勝利を称えている。
その顔に隠されたあなたが…どこかに消えてしまいそうで私は怖い。
【暗い部屋でみた貴方の頬に流れた一筋の光を私はどうしても忘れられない】