二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.379 )
- 日時: 2012/10/21 18:28
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第23話 「歯痒い」
朱「言いたい事?勿論あるよ。たーくさんね?」
……完璧に判断を誤りましたよね。
先程の私を打ち首にしたい←
沙「何だ?お前の飯なら食ってないぞ。」
朱「俺が全部おいしく食ったに決まってんだろ。」
口調。
口調がおかしいから。
本当にさ、私にも勝利の喜びというものを感じる時間があってもいいんじゃないの?
酷いでしょ。鬼畜だ——!!とかなんとかいったら完全に死ぬね。
(いや、すでにくたばるギリギリらしいけど)
朱「あは、私分かっちゃったんだぁ……」
ごめん、その口調が一番怖い。
よくある漫画だとそんな感じの口調をした女の子がいきなり虐殺行為を行うとかあるよね。
それが今デジャヴしてます。
沙「……『何を?』と聞きたい所だけど後にしないか?円堂達と一緒によろこb……ごめん。何が分かったんだ?」
なんで聞いたかって?朱音の目を見てみろよ。
私が『喜びを分かち合おう』と言おうとした瞬間目に殺気が込められたぞ。
朱「君と私の関係?いや違うなぁ……君の存在情報?うん、それが合ってるね^^」
朱音ちゃん、君はいつそんな難しい単語を覚えたんだい?
沙「…………。」
静かに次の言葉を待つ。
勿論円堂達は気付いていない。
朱「『夕闇沙羅』。君は本当の世界の住人、私と同じ境遇の人間。だよね?」
沙「……そうだな。」
まぁイナズマイレブンを熟知しているあいつが気付いているのはとっくのとうに分かっていた。
朱「そして……
私と近い距離にいたよね?」
沙「…………。」
その言葉が頭の中で何回もリピートされる。
視線を合わせればあいつの目は確信の目をしていた。
あぁこいつは思い出したのか?
悲しいような、嬉しいような、そんな感情が混ざり合う。
沙「何を根拠に……?」
絞り出した言葉。
カチカチカチ……
何やら携帯を操作。
朱「これ、写ってるの私と沙羅だよね。」
渡された携帯の画面をみるとまだ髪が長い頃の私と少し荒れていた朱音。
バックは多分学校の中庭で右上に人の山がある。
そうだ、あの日初めてこいつと意志が疎通した日だ。
沙「懐かしい、な。」
只今待ち受けにしているので『懐かしい』とそこまで感じなかったのだが。
朱「…………。」
沙「?どうした。」
少し浮かない、というより悲しそうに俯く。
両手は固く握られ何かを堪えているようにみえた。
朱「ごめん……そこまで分かっていても……」
次の一言で私は神の力を知った。
朱「思い出せないんだ。沙羅と一緒にいたであろう時間を……」