二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.393 )
- 日時: 2012/11/07 14:40
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
【1+1=2=1】
咲「わぁ…////」
少女は目の前で声をあげて泣いている自分より小さい子供を見て目を輝かせていた。
つい先ほどまで大きかった自分の母親のおなかは小さくなっており変わりに赤ん坊がその手に抱えられている。
母「咲希も今日からお姉さんだね。ニコッ」
咲「おねぇ、さん……うん!!」
口の中で何回もその言葉を繰り返す。
咲「おねぇさんかぁ……フフッ///」
口元は緩んだまま目線を赤ん坊へと引き戻した。
先ほどまでは泣いていたが今は疲れたのか寝てしまっている。
その愛らしい寝顔を見てついまた笑ってしまった。
未「あー!!それ未羅のだよ!!」
咲「あれ、そうだっけ?ニヤッ」
「絶対知ってて食べた!!」と文句をつけるもその顔は笑っている。
文句を言うのは建前でこの間まで入試対策として実家に帰っていた姉と話せることを楽しんでいるのだ。
咲「まぁお土産があることだし。」
未「とかいって自分で買ってきたお土産なんで自分で開けようとしてるの!?」
手を伸ばした先はさっき帰ってきたばかりの姉が持っていた箱があった。
咲「『ホワイトバウム』だぞ。」
未「知らないよ;」
そういった途端姉の目が光った。
咲「知る人ぞ知る“トキワこめたま”。お米を主食に食べ育った元気な鶏のたm「あーもう!!そんなうんちくいいから!!」……そうか?」
未「早く食べよ!!」
途中で止めないといつまでも続くのだ。
姉の長所であり少し困るところ。
分からないことがあれば調べてどんどん自分の知識にしてくのだ。
探究心がある、その一言で済めばいいのだが……
姉の場合調べすぎるほど調べるので一つのことについて常人の倍の知識がある。
咲「母さんたちはどうした?」
未「あー…どっか出かけたww」
咲「そうか。」
この時からすでに少し常識がずれていたのかもしれない。
咲「それにしても……また荒れてるな。」
未「掃除する人がいないからねww」
部屋の中にはお酒の瓶やカップラーメンのカップ。
脱いだままの服やらなんやらがたくさん置かれていた。
未「もうこの間なんかさ、思いっきり叩くんだよ?手加減してくれてもさー…」
咲「最近多いなー」
まるで小学生が忘れ物をして嘆いているような。
そんな軽さで飛び交う言葉。
未「……咲希姉はさ、見捨てないよね?」
ポツリ。
控え目に呟いた言葉。
咲「当たり前だろ。」