二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.425 )
- 日時: 2013/01/05 20:04
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第29話 「似てる」
予定通りイナズマジャパンはナイツ・オブ・クイーンに勝利し次の試合へのモチベーションもあげていた。
朱「むむっ……」
隣では馬鹿な事で悩んでいるゴリラが一匹。
難しい顔で紙を睨んでいる。
沙「で、まだ決まらないのか?」
朱「だってー…どっちも好きだし見たいんだもん!!」
こいつの目の前にある紙、それはイナズマジャパンの次回の試合相手が書かれている。
『チームKvsオルフェイス(円堂・鬼道・不動・佐久間)』
『ジ・エンパイアvsイナズマジャパン(上記の者以外)』
こいつはどっちも見たいらしいが残念ながらこいつの体は一つしかない。
なのでこいつは選ばなくてはいけないのだ。
朱「うぁあああ!!!!!」
沙「叫ぶな、うるさい。」
話を聞くと風丸と基山のキャプテン姿も見たいが鬼道、不動、佐久間の皇帝ペンギン3号も見たいんだと。
「じゃあチームKの方に行って風丸達はテレビで見ろよ。」と言ったところ「テレビなら向こうの世界でも見れる!!」と逆切れされた。
朱「沙羅はどっちを見るの?」
沙「あー……私はどっちも見ない。」
そう言うと目を丸くして「ありえない!!」という思いをぶつけてくる。
沙「結果は分かってるんだ。私はお前みたいに腐女子じゃないからな。別に関係ない。」
でも思う。
朱「そっか……。まぁそうだよね!!キャラに興味ないから結果を知ってる試合みてるなんてつまらないよね;」
前までこの世界にいた髪の長い『夕闇沙羅』ならどっちかでも見に行くだろう。
例え結果が分かっていても。
けど今の私は試合を見たくないと思ってる。
結局朱音はくじで決めたらしい。
結果は『チームKvsオルフェイス(円堂・鬼道・不動・佐久間)』だったとさ。
個人的にはデモーニオが結構好きだったりする。
それを朱音に言うと「えー!!絶対鬼道の方がいいよ。」と猛反発を食らったが。
似てるんだよなぁ……前の自分に。
親に愛されたくて愛されたくて必死だったあの頃の自分に。
でも結局振り向いてはもらえなかったけど。
いつだってあの人の目には父親しかいなかった。
沙「あー悲しい。そんな可愛そうな私は壁山君が監督に黙って買い隠しているつもりのアイスでも食べようかな。」
バリッ
袋を開けてみれば壁山の手には不釣り合いな程小さいスティックアイス。(常人からすれば普通サイズなんだけどさ)
食べればリンゴ味。
私が好きな味だ。
沙「そんでもって未羅の好きな味。」
思い出して少し泣いた。