二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.446 )
日時: 2013/02/22 21:49
名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)

第34話 「疑問が疑問を呼ぶ」


沙「は……?」

目の前の彼女の笑顔。
私にはそれがただの笑顔に見えなかった。

『思い当たる節』?

なんでそんな事を聞くのだろう。

沙「なんd「思い出したんでしょ?蘇ったんでしょ?」……」

先ほどまでの可愛らしい笑顔はそこになかった。



あったのは嘲笑。


未「あっはっは!!なんでそんな驚いた顔をしてるの?そんなに吃驚する事?」

お腹を抱えて大笑いする星城未羅を見る事しかできない。
体が思うように動いてくれないのだ。

未「なんで貴方達以外の人がこの世界にいちゃいけないの?現に貴方達がこの世界で生きてるじゃない。」




未「単純な事。貴方達以外の人間がこの世界にやってきた。その人間がたまたまあなたの家族だった。」




沙「じ、じゃあ……」

けれど今の彼女を私の知っている彼女と照らし合わせてみても合わない。
彼女の狂言なのではないか。

沙「仮に……君が私の知っている『未羅』だとして。なぜ『星城』などと名乗ったんだ。」

もし未羅なら彼女の名字は『夕闇』のはずだ。

未「そーんな事も知らないの?あーそっか、姉さんは私の事を【見捨てた】んだもんね。知らなくて当然かぁ……」

一瞬だけ目を細めて悲しそうに隣の海を見た。
けれどすぐに顔を前に戻すと先ほどまでの醜い笑顔に戻る。

未「私が孤児園で住み始めてすぐに私を引き取りたいっていう家族がいたの。その人の名字が『星城』。別に私は嘘なんてついてないわ。」

知らなかった。
未羅と別れた後何度も大人達に行方を聞いた。

けれど大人たちははぐらかすばかりで頑として答えなかったのだ。

沙「でも……よかった。未羅が……」



未「ねぇ、その『未羅』って気安く呼ばないでよ。」

沙「は?」

向けられたのは軽蔑の眼差し。

未「私はもう『星城』なの。私を捨てた両親も、あなたも……あんな家族を私は捨てたの。あなたに『未羅』と呼ばれる筋合いなんてないの。」

沙「なにを……」





未「私は『星城未羅』であってもう『夕闇未羅』はいない。どこを探してもいないのよ。」