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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *イナイレ*【トリップ】失いすぎた少女 第2章更新中!! ( No.463 )
- 日時: 2013/03/10 22:30
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
第36話「育つもんだね」
やっと涙が止まったと思ったらもう練習は始まっており自室の窓から元気な選手達の姿が見えた。
勿論その中には笑顔で応援する未羅の姿も。
正直言えば信じられない。
まず今の未羅と昔の未羅ではとてもかけ離れている事が原因だ。
信じたくない、けれど「信じない」という事を私の中で肯定するわけにはいかない。
何年も前に分かれたきり、全く会っていない相手。
私が知らない間に何かあったのかもしれない。その「何か」を私は知る権利さえないのだろうが……。
沙「ぶっさいくな顔……」
鏡を覗いてみれば目を真っ赤に腫らし、頬には沢山の涙の跡がある自分の顔。
何で今更泣いたのだろう。
未羅を一人にしたのは私だ。
私がした事だ。
あんな風に恨まれたって仕方ない。未羅の悲しみは私には到底計り知れないものだっただろう。
秋「あれ、今日は随分遅かったね?基山君からは風邪だって聞いてるけど……大丈夫?」
沙「あぁ、迷惑をかけた。」
どうやら基山は私が降りてこない理由を風邪にしてくれたらしい。
あいつの気遣いに少しばかり申し訳なくなる。
未「あ、おはようございます!!」
満面の笑顔を浮かべてやってくる彼女の顔をまじまじと見た。
うん、まぁ確かに昔の面影はあるっちゃある。
ただ……
未「もう大丈夫そうですね。ニコッ」(ギュウッ
沙「あぁすっかり。ニコッ」
そんなに嫌いか。そうか、そうなんだな。
未羅に踏まれている右足が地味に痛む。
未「顔が引きつっていますがどうしました?」
沙「何にも。(誰の所為だと思ってんだこいつ)」
白々しい。
もともと腹黒い性格はあったにはあった。
けど会っていない間にその性格はすくすくと育ったらしく磨きがかかっている。
どうしてやろうかこいつ。
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