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序章





「……行くぞ」
「ええ」

鋭く蒼い眼光を持った男が、隣にいた銀色で長髪の女にそう一言だけ言い放ち、目の前にいる"敵"へと走り出す。
相手は気付いていないようだった。

「はあっ！」

女はポーチからペイントボールを取り出し、その"敵"……モンスターへと投げつける。

「グルォアオアアアア！！！」

モンスターは驚き咆哮をあげ、ゆっくりと振り向きながら走ってきた2人を睨みつける。

「っ……！」
「臆してはダメだ……シレン」
「分かってるさユーリ！」

男の名はシレン、女の名はユーリ、と言った。

ビリビリと伝わる空気の振動。
このモンスターが只者ではないと言う事を、十分に表していた。
強大な"力"が空に跳び羽ばたく。

「グォオオ……」

そして、そのモンスターの名は———

「———リオレウス！！！」



雄火竜・リオレウス！



「貴様にこの村を……大切な人達をやる訳にはいかん！」

緊張感が、気迫が、より一層高まる。

「「ああああああああああああああああああッ！！！」」

雄叫びをあげ、それぞれの武器でリオレウスに立ち向かう。




ウェスト！！！



ハイネ……！









守るべきものがある。
戦う理由は、ただそれだけだ。