二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 飛んで、跳ねて、真っ直ぐに 【銀魂】 銀時誕生日編UP! ( No.45 )
- 日時: 2011/10/18 20:35
- 名前: リリ ◆EPemxtc4xk (ID: F5B8s22.)
- 参照: working!!にというか小野D神谷さんにハマってしまった
第五訓【人の性別間違えるとか失礼】
そして志真が万事屋に来てから5日が過ぎた。
太陽の光を入れようと、窓を開け放し掃除をする新八に、後ろから声がかかる。
「新八ー、ドライバー取ってー!」
「あ、はーい! +でいいですかー?」
「そー!できるだけ小さい奴お願いー!!」
声の主である、居間の志真を見ると、TVを何やら分解していた。
「志真さん、何やってるんですか?」
「ん?TV直してんの。調子悪いみたいだから。」
「志真さん機械得意ですよね。」
「まーね。楽しいし。」
話しながらTVを直し、元の位置に戻すと、志真はソファに座り、今度はPCを取り出した。
「あ、新八ィ。さっき麻衣が呼んでたよ。」
「え、そうなんですか? じゃあ、ちょっと行ってきます。」
残された志真はPCをいじりながら、万事屋の中を見回す。
そして、大きな声で独り言を口から吐き出した。
「はー、一人になっちゃったなー。」
「し、志真ちゃーん、そろそろ機嫌直してもいいんじゃないかなー。」
すると、それを聞いていた、(さっきから一言もしゃべらなかったが)部屋にいた銀時が沈黙に耐えられず、言葉を放った。
「黙れマダオが。死ね。」
PCの画面から目を離さず、辛辣な言葉を口にする志真に、銀時は冷や汗をかきながら、つい4日前のことを思い出す。
*
「そういえば、志真は何でそんな服来てるの?」
三珠が去った後、神亜が口にしたのは、志真の服の事だった。
「んー。私はあんまり服にはお金かけたくないんだよねぇ……。顔だって平均で対して可愛くないしさー。」
「えええ!?でも、もったいないよ!麻衣の古い奴で良ければあげるから、それ着なって!!」
「あたしのだってあるし、神楽のチャイナ服だって予備あるしね。そんなこと言ったって女の子なんだからもっときれいにしなきゃ!!」
「髪だって、私のぼんぼり貸してやってもいいアルよ。」
矢継ぎ早に少女達からそんなことを言われ、志真は少し気圧された。
そして、次の瞬間。
銀時の口から地雷とも言える言葉が紡ぎだされる。
「え、お前、女なの?」
「」
部屋が静まり返る。
志真以外の女性陣が立ちあがる。
ソファに近づき、蹴りと拳を一斉に銀時に喰らわす。
新八と定春は軽蔑の視線を銀時に向け、そのまま居間を出る。
残された志真と銀時の間に気まずい空気が流れる。
志真はゆっくりと立ち上がり、銀時に微笑む。
引きつった笑みで返す銀時。
そして、
「死ね。」
呪詛の言葉と共に銀時の鳩尾に鋭いキックと飛び膝蹴りの連撃が叩きこまれた。
*
そして、今に至る。
何でもいいから許してくれと言う情けない銀時の姿を4日続けて見た志真は、目に鋭い光を宿し、交換条件を出した。
「んー、許してあげてもいいけど、その代わり、これから私の手伝いして?」
何が何でもこの状態から元に戻りたかった銀時は、
「んなことでいいなら何でもやってやらァ。」
と、自信満々に言い、今日一日延々と肩もみや茶など、志真の召使をしたのであった。
そして、やっとのことで皆の軽蔑の視線から解放された銀時が志真をちらりと見ると、
—女舐めんなよ。
その目は爛々と光っており、銀時は急いで顔をそむけた。