二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】侍と機械と研究者。オリキャラうp完了 ( No.6 )
日時: 2011/09/24 10:30
名前: 裂弥 ◆WGwRMEbPps (ID: A9wxTbZM)
参照: http://chrynberyl.web.fc2.com/top.html





              プロローグ




「ねぇ、兄さん」


一人の少女と、


「何?ていうか、兄貴、じゃないんだ」


一人の青年と、


「…マスター?何かおかしいよ?」


一つ、否、一人の機械を中心に、


「三人でいつか逃げたいな」


廻りだす運命—


「あ、マスター…やっぱり、逃げたいよね」


「?おう、やっぱ自由がいいしな…いつまでもこんな手錠ジャラジャラ付けてらんないよ」


「—ねぇ、マスター、手、貸して」


「お?彩歌、何し—」


鎖が千切られる音。


無機質な音が、響いた。


「なッ、何してんだよ!?」


「二人共、逃げて!早く!」


「彩歌…何の真似だい?」


「聞いてしまったんだよ…!僕は…!」


響き渡るサイレン。


「何をしている!」


「み、見つかった!」


「早く逃げて!早くしないと!」


喧騒の中、機械は怒鳴った。


「  二人が殺されるんだ!  」


自分を作った主人を救うために、怒鳴った。


「でも、逃げるっつったって…」


船の甲板で少女が呻く様に呟く。


「—巳鈴、」


「兄さん…?」


青年が機械に向かって言う。


「彩歌!ここは頼んだ!その代わりに、さ」


「—うん!何?」


「ちゃーんと、保護者として迎えにくるから、」


「兄貴…何言ってるんだ?」


「——生きてなよ」


「…じゃぁ、もーまんたいって言っとくよ」


「冗談が上手いねぇ、全く…」


そして、


少女と青年は、


真っ逆さまに、


落ちて行った。


変わった運命と、


とある一つの小さな店に。