PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぬらりひょんの孫〜櫻が舞うころ〜 ( No.152 )
- 日時: 2011/10/07 18:25
- 名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)
第二十話
私は縁側に座って、桜の木をながめていた。月の光が桜にあたって神秘的な感じだ。私は
「はあ・・・・。」
と、ため息をついた。最近、ため息ばかりついているような気がする。私はある考えを胸に秘めていた。それは—この家を出ること。実は、夜のパトロールをすると、必ず、妖怪や人間の死体が出てくる。しかも、美虎がやった後だ。明らかな挑発だ。もしかしたら、本家にまでやって来るかもしれない。だが、やはり百鬼夜行には絶対に勝てないから来ることはないかもな・・・・。だとしても、本家の奴に被害がおよぶかも知れない。
「おい、櫻姫。」
その声にふりむくと、そこにはリクオがいた。
「お前、あの夜なにしてた? 今までちゃんと聞けてなかったからな。」
どう答えればいい。少しだけ私は考えた。
「・・・・ずっこけた。」
「てめ、ふざけてんのか。」
やはりだめか・・・・。
「・・・・妖怪におそわれた。」
「やっぱりそうなのか!? それはどいつだ?」
「し、知らない奴だった。」
やべっ、顔がゆがんだかも・・・・。リクオはしばらく私を見つめた。
「・・・・お前、自分で気づいてるか?」
そんな目で見るな・・・・! リクオの目はとても真っ直ぐだった。
「なんのことだ。」
私は思わず顔をそらした。
「お前って、うそつくとき、すげー悲しい顔すんだよ。」
「・・・・。」
私はギュッと拳をにぎりしめた。
「櫻姫。」
リクオが私の名を呼んだ。
「もっとオレを、兄貴をたよれよ。」
PR