二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぬらりひょんの孫〜櫻が舞うころ〜 ( No.163 )
- 日時: 2011/10/08 12:34
- 名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)
番外編 〜双子〜
ドタドタドタ・・・・・
「若菜!! 生まれるのかっっ。」
鯉伴がふすまを勢いよく開けてさけんだ。
「ちょっ・・・・、鯉伴様!! 勝手に入らないでください! ほらっ、さっさと出る!!」
と、雪女—氷麗らの女妖怪に追い出されてしまう。
「まあまあ、そんなにあわてることもないじゃろう。」
「親父!」
ぬらりひょんがキセルを手にのんびりと歩いてきた。
「・・・・とか言って鯉伴様が生まれるときは自分もあんな感じじゃなかったですか?」
「か、鴉天狗・・・・。」
ぬらりひょんのそばにいた鴉天狗がからかうように言った。そのとき、
『おぎゃあ、おぎゃあ!!!!』
と、赤子の泣き声がした。二人は同時に、
「「生まれたかっっ」」
すると、
「も〜、静かにしてくださいよ〜。」
「男の子と、女の子の双子ですよ〜。」
と、男の子は氷麗に、女の子は毛倡妓に抱かれていた。
「鯉伴様・・・・。生まれました・・・・。」
と、若菜が鯉伴に言った。
「お、おう。」
と、とまどいながらも鯉伴は言葉を返した。ぬらりひょんは男の子の次に、女の子の方を抱いた。ぬらりひょんはじっとその子を見つめた。まだ泣いているが、とても瞳が大きくて、愛らしくて—珱姫。珱姫にどことなく似ている。
「・・・・珱姫。」
「は?」
「決めた。この子の名前は『珱姫』じゃっ。」
「はああああああ!?」
鯉伴が大声をあげた。
「なに言ってんだよ!」
「ん? 言った通りじゃ。」
「おふくろと同じ名前じゃねえか!」
「ああ。」
「ああ。じゃねえよ! 子供達の名前は俺が決めるんだよ!」
「じゃあ、男の方を決めるがよかろう!」
「そういう問題じゃねー!!!」
「ちょっと、静かにしなさーい!!! 凍らせますよ!!」
そんなこんなで、男の子の方の名前は『リクオ』と、順調に決まったが、
「だから、こいつの名前は『櫻』だっ。」
「いーや、絶対に珱姫じゃ! のー、珱姫ー。」
「なっ・・・・。ふざけるなああああああ!!!」
と、一週間以上も話し合った結果、『櫻姫』という名前に決まった。
「あんのくそじじぃ〜。絶対『櫻』のほうが〜・・・・ぶつぶつぶつ・・・・。」
と、名前が決まってから一週間ぐらい鯉伴はいじけてたそうだ。
リクエスト様 夏蜜柑さん