二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ぬらりひょんの孫〜櫻が舞うころ〜  ( No.174 )
日時: 2011/10/09 20:38
名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)

第二十一話

「もっとオレを、兄貴をたよれよ。」
そんなこと言うなよ・・・・! じゃないと、私はお前になにもかも話してしまいたくなる・・・・! 私はだれかに助けを求めることなんてしてはいけない。私は必死で涙をこらえた。
「なに言ってんだ。うそなんてついてない。」
「は?」
リクオはわけがわからない、といった表情で私を見た。私はスクッと立ち上がると、
「うそなんてついてない。お前は心配しすぎなんだ、だいじょうぶだよ。」
「・・・・ほんとかよ。」
「ああ。」
と、私は顔をゆがませないように、笑顔を作った。
「私はもう寝る。おやすみ。」
「あ、ああ・・・・。おやすみ。」
と、私は逃げるように部屋へ戻った。


土曜日。私たち、清十字怪奇探偵団は、また泊まりで山梨に行った。
「では、お目当ての『護国寺』へ行こう!!」
.と、私たちは護国寺へ行った。
「どうだい? いかにも妖怪が出そうな雰囲気だろう!」
確かに・・・・言われて見ればそんな感じも実はする。神社自体はとてもきれいだけど、その周りの雰囲気がなんだか妖しい感じがする・・・・。
「・・・・確かに、なんとなくそんな感じはしますね。」
「だろう! 櫻姫くん!」
すると、お兄ちゃんと氷麗が来て、
「櫻姫、それほんと?」
「うん・・・・。なんとなく妖怪の気配が・・・・。」
「お嬢が言うんですから間違いないでしょう。しかし、まだ様子を見ましょう。」
お兄ちゃんと私は、コクンとうなずいた。それから、みんなはバラバラになって行動した。私は、神社よりも、そのすぐ後ろにある森が気になった。私は森の入口まで来てみた。
「!?」
なんなの!? この妖気は・・・・。私の背中にふるえが走った。明らかにおかしい。危険だ! そのとき、
「あっ・・・・。」
翠の瞳と目が合った。見るだけで、すべてを見透かされてしまうような翠の瞳。女の子は私と目が合うと、ニヤリととても楽しそうに微笑んだ。その表情を見た瞬間私はさとった。この子が! この子がここの元凶なんだ! 私はその子をグッとにらみつけたが、その子は、「ククッ」と笑いながら、消えてしまった。どうしよう・・・・。すると、
「櫻姫ー。どうかした?」
と、お兄ちゃんたちが呼んできた。仕方ないや。今はみんなのところへ・・・・。私は背を見せないように、後ろ歩きをしながらその場を後にした。あとで、お兄ちゃんと氷麗にだけは話さなくちゃ!