二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ぬらりひょんの孫〜櫻が舞うころ〜  ( No.185 )
日時: 2011/10/12 15:21
名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)

番外編 〜カラオケに挑戦!〜

「お〜い! みんな〜。」
ある日のこと。馬頭丸がなにやら奴良組本家を歩き回っていた。
「どうしたの?」
と、一番早くに櫻姫が気づいた。
「よう! 櫻姫! リクオ達を集めてきてくれ!」
「えっ、いきなりどうしたの?」
「いいから、いいから。」
櫻姫は、
(ど、どうしたんだろう・・・・いきなり・・・・。)
そう思いながらも、
「みんな〜、ちょっと来てくれる?」
と、ひまな妖怪を集めてまわった。
「馬頭丸〜。つれてきたよ。」
馬頭丸のとなりには牛頭丸もいた。
「なんなんだよ。馬頭丸。」
すると、馬頭丸はニヤリと笑って、
「ふっふっふっふっふ・・・・。見ておどろくなよ? ・・・・じゃ〜ん!!」
馬頭丸はふところから、大きな機械を取り出した。
「・・・・お前今、それ、どこから出した?」
「ふところから。」
・・・・ふところにすっきりおさまる大きさではない。
「いやいや、それありえないから!!」
「まあ、そんなことはいいから、いいから!」
周囲は、よくねえよ、という視線を馬頭丸に投げかけていた。
「これをよく見て!」
リクオは馬頭丸に言われてその機械をのぞきこんだ。
「え〜と、・・・・『だれでも簡単操作♪ 家庭で楽しめる簡単カラオケボックス』・・・・。って、ええっ。カラオケ!?」
「カラオケだってよ〜。」
「カラオケってなんだ?」
「め、馬頭丸。どういうこと?」
櫻姫が聞くと、
「そのまんまだよ。みんなでカラオケしよう!」
「えーーーー!!」

「えっと・・・・、じゃあ、こ、これでいいのかな・・・・? じ、じゃあ、『Sparky☆Start』。奴良 櫻姫。う、歌います!」
「いえ〜い!」
「ヒューヒュー。」
妖怪たちのはやし立てに顔を真っ赤に染めながら、櫻姫はマイクを持って歌いだした。

向かい風吹く
一寸先 予想も出来ない
一心不乱 キミに付いてく
一期一会の宝を目指して

足が震えても
止まらない 胸の高鳴り
前人未到 旅はいつでも
全身全霊 エンジン全開

絶対君を守る
どんなリスクがあるとしても
絶対なんかないさ
チカラを尽くそう
思い切り吸い込んだ 果てしない世界

Star the space-time trip!
望遠鏡覗けば
カリスマティックな闇
うねる波の迷宮
Never stop!
幽閉された星を解き放つため
キミと旅立とう
月が明日へ導く

「おお〜!!」
「めちゃくちゃ上手えじゃん!! 点数が・・・・99.98点!」
「お嬢、すげえ・・・・。」
「お、おそまつさまでした・・・・。」
と、すごすごと櫻姫は座布団へ戻った。
「んじゃあ、次はリクオ!」
「えっ、ぼ、ボク?」
そんなわけで、櫻姫に続いてリクオも歌う羽目になった。
「じゃ、じゃあ・・・・。歌うよ?」

長い長い夜が明けるのを待てずに
四角い夜空の向こうへ飛び出した
似た者同志の君を連れ出して
僕らが目指すのは秘密のあの場所

灯りの消えた街に 浮かぶ88の物語
誰も知らない 近くて遠い
星の在処

輝きながら 突き抜けるのさ
この光は 誰にも奪えない
迷路のような 真っ暗な場所も
その声が僕を導いてくれる
I'll keep on shining in my way Yeah!!

「わ、若も上手え!」
確かに。櫻姫ほどではないが、なかなかだ。そのとき、
「なにしてるんですか?」
鴉天狗だ。
「あ、今ね、馬頭丸のカラオケをやってるの。」
「ほほう、カラオケですか〜。」
「鴉天狗もやる?」
鴉天狗は少し考えると、
「では、少しだけ・・・・。」
マイクを持って、「オッホン」と、咳払いをした。
「では・・・・。」
と、鴉天狗が声を発そうとすると、
「や、やめろ〜!!!!」
と、トサカ丸があわてて部屋に飛び込んできた。それと同時に、
「あ゛〜あ゛あ゛〜〜〜。」
「ぎゃああああああ!!!」
「今すぐ歌うのやめさせろ!!」
この日は鴉天狗のとんでもない歌声のせいでお開きとなってしまったのであった。
「私、なにかしましたかね・・・・?」


                       リクエスト様 雛林檎さん