二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぬらりひょんの孫〜櫻が舞うころ〜 ( No.93 )
- 日時: 2011/10/02 12:20
- 名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)
第十三話
「え、えーっと、魔月改め『奴良 櫻姫』です! 奴良 リクオの双子の妹です。よろしくお願いします!」
すると、
『えーーーーー!』
と、おどろきの声がいくつも上がった。
「双子お!?」
「あれが奴良の妹? 全然似てねえー。」
ううっ、全然似てないですか・・・・。ちょっと悲しいです・・・・。休み時間になると、お兄ちゃんたちといっしょに屋上に行った。
「奴良くん! なぜかくしていたんだ! まつ・・・・櫻姫くんが妹だったなんて!」
「いやー、色々と事情が・・・・アハハハハハ・・・・。」
「ほんとだよー、っていうかほんとに双子? 櫻姫ちゃんのほうが断然美少女じゃん。」
「ほ、ほんとですよー。」
そんな感じで休み時間が終わって私たちは各教室へ戻った。放課後、お兄ちゃん、及川さんと、いっしょに帰ろうとしたけど—花開院さんに呼び止められた。
「奴良くん、奴良さん、ちょっと・・・・。」
「ちょっと、陰陽少女! 若とお嬢になにするつもり!?」
「ちょっ・・・・、雪女はだまっといて!」
「えっ・・・・。」
私は思わず声を出してしまった。け、花開院さんは知っているの? 私たちのこと・・・・。
「・・・・奴良さん、奴良くんの妹ってことは、あんたもぬらりひょんの孫なんか?」
「え、あ、あの、は、はい・・・・。」
私は思い切って聞いてみることにした。
「け、花開院さんは知ってるんですか? その私たちの・・・・。」
すると、お兄ちゃんが、
「う、うん。」
「前に、うちのお兄ちゃん、竜二兄ちゃんがここへ来たときにな。まあ、それだけわかったんならもうええわ。また、明日な。」
と、花開院さんは行ってしまった。
「さ、陰陽少女も行ったことだし、若、お嬢、もう帰りましょう。」
と、私たちは家へ帰っていった。
「ただいまー。」
「ただいま帰りましたー。」
「た、ただいま・・・・。」
うーん、慣れないなあ、やっぱり。だって今までただいまって言ったことがなかったから・・・・。
「おかえりなさーい。」
「おかえりなさいませ、若、お嬢!」
と、お母さんと、みんなが出迎えてくれた。私は部屋に入ると、着物に着がえた。やっぱりこれが落ち着くなあ。しばらくぼーっとしてたけど、
「よし、お手伝いしよう!」
と、台所へ行った。
「あ、あの、毛倡妓。」
「あ、お嬢、どうしました?」
「なんか・・・・お手伝いしたいなって・・・・。」
「そんなあ、お嬢に手伝わさせるなんて。」
「いいから。」
と、私は大根を切ることになった。よかったー、一人暮らしだったから料理はけっこう自信あるんだー。私は手伝いを終えたけど、なんかやりたくなってきたから、首無のところへ行った。
「く、首無? 今、だいじょうぶ?」
「はい、どうされましたか?」
「あ、あのね・・・・、首無はあやとり上手なんでしょ? だから・・・・その・・・・。」
だめって言われちゃうかな・・・・。だけど、
「そんなことでいいのならいつでもお相手しますよ。」
と、笑顔で言ってくれたので、私は、「うん!」と、笑顔で答えた。すごーい! 首無は、あやとりがものすごく上手だった。夜になり、私はパトロールをしようと外に出た。そのとき、わずかな妖気を感じてその場所に行ってみた。
「・・・・これは・・・・!」
そこには人間がずたずたに切り裂かれて死んでいた。
「どういうことだ・・・・。」
人間に近づき傷を見てみた。その瞬間、私はハッと息をのみ、
「この傷・・・・! まさか、あいつが・・・・?」
あいつが・・・・この町、浮世絵町に・・・・いるのか? 私はカタカタと震えだした。だめだ。あいつがこの町にいるなんて・・・・! 早く、なんとかしなくては・・・・!!