二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

星凪 〆 001. ( No.2 )
日時: 2011/09/28 16:55
名前: 兎子. ◆.UAIP8bSDA (ID: VTUqeMcj)


「星降って綺麗だよね」

 凪曰くさらさらしたオレの髪を梳きながら、不意に凪がそう言う。
 意味不明、そう呟いてオレは視線を投げた。凪が微笑みながら相変わらずオレの髪を梳いている。何が、とぶっきらぼうな言葉を返せば凪はふふ、と軽く笑んだ。
 ミルクブラウンの瞳が細められ、愛しいものを見るような表情を浮かべている凪。白い肌に赤い痕がちらちら窺える。オレが付けた痕だが、その白肌に赤色は少し目立つ。

「、凪は可愛い」

 オレの背後でオレの髪を未だ梳いていた凪を此方へと抱き寄せた。オレと然程変わらない背丈だが、やはり体格的に言えば男乍細いオレよりも更に華奢なもので。オレの体にややすっぽりと収まる凪は照れた様子を微塵も見せずに笑った。
 愛しそうに細められたままの透き通るようなミルクブラウンの瞳にやや見入りながら、オレはぎゅう、と首筋に顔を埋めた。オレの顔に掛かる髪と、ふんわりとした甘い香り。クラクラとしてしまいそうで。初めて人を愛しいと感じたのは凪だけかもしれない。
 凪はぎゅう、とオレの背中に腕を回しながら呟いた。

「星降は輝夜姫かぐやひめみたい」
「、何故?」

 凪は笑う。
 オレを抱き締められたまま、ゆっくりとその口元を緩ませた。

「何時か消えてしまいそう。月に帰っちゃうのかしら」
「オレが輝夜姫じゃなくて、凪が輝夜姫。オレは月の使者で、凪を連れて帰るんだよ。月に、な」

 凪は少し驚いたような表情を浮かべ、ケラケラと笑った。嬉しそうに、楽しそうに。
 ——香宮夜、か。オレの名前を付けた親も変な趣味をしているものだ。
 ぎゅむぎゅむと凪を抱き締めながらオレもつられて笑った。思い切り笑ってやろう、そしてまだオレは凪の元を離れずにいよう。何時か凪が月へ帰るまで、オレは笑う。



 〆 いつかきみにいとしのひとが、




できるように、いのっているよ。

星凪風味。凪ちゃんは基本くっつけるつもり無し、
あー文才が欲しい。香宮夜のキャラ分からない

09/28-兎子〆