二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 星凪 〆 002 ( No.12 )
- 日時: 2011/10/06 18:41
- 名前: 兎子. ◆.UAIP8bSDA (ID: 3vsaYrdE)
「——凪には弟が居るのか、」
納得するような星降の言葉に、凪は小さく頷いた。「双子のね、」と付け足しながら、年頃の女子らしくネイルへと向けていた視線をチラリとだけ星降へ投げかけた。星降も同様に携帯の画面を眺めながら微かに凪へと視線を移している。
淡々とした関係——否、本当は友人以上なのだが——だが、凪と星降は心の中では好き合っている。其れにお互い気付かない所謂両片想いをしているのだが、生憎それに気づくほどの敏感さを双方持ち合わせては居ない。寧ろ、鈍感とも言える。
そんな二人のことを天河原のサッカー部キャプテンこと喜多一番は温かい目で見守ることにする、なんて言うのでそれに悪乗りした隼総や西野空は基本口許を緩めながら二人の行く末を見守っているわけである。最も、そういうことをされているという自覚も二人は持ち合わせては居ない。周りから見れば二人とも中々くっつかない焦れったい二人なのだ。
「、普通に数えるともう私24かあ、」
ぽつりと凪が呟く。
よく考えると、成長していないだけで生年月日を考えると既に20越えなのである。自分自身、何故こうも成長しないのかは知らないのだが。星降がその呟きに喉を鳴らしてクツクツ笑った。もうオバサンなのか、と言えば凪の機嫌を損ねるだけだろうから、「大人の女性ってヤツか」なんて適当な言葉を紡ぐ。
凪は首を傾げたものの、小さく息を吐けば再度爪へと視線を向け、ネイルを弄り始めた。星降もそれに続いて携帯を弄り始める。かちかち、という携帯のボタンを押す音だけが響き渡る。誰も居ない凪の家の、凪の部屋。
さっぱりした水色のカーテンは開けられ、眩しい光が入り込む。ゆら、と何度か風に揺れるカーテン、日光の匂いに凪は目を細めた。温かくて、眩しいそれ。星降が溜息を吐く。
「、凪ー」
構ってほしいと言わんばかりにぎゅう、と凪の背中に抱き着いてくる星降。凪はクスクスと笑みを零し、前へ回された腕をぎゅうと抱き締めた。温かい光の降り注ぐ中、二人はぎゅうと密着したまま微かに口元を綻ばせる。温かいとある一日。
〆 休日は君と、
◇
はっぴーでー!
星降hshshs(
仄々も好きです、
10/06-兎子〆