二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECEー天竜少女の物語ー ( No.5 )
日時: 2011/10/08 11:13
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)

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バクバク!

ムシャムシャ!!

「・・・・!?」

「おいしい!なんておいしいんだろう!!」

ここは、麦わらの一味の船『サウザンド・サニー号』のキッチン。

先ほど墜落した少女はテーブルに並べられた豪華な食事を食い漁る。

量でいうと100人分の。

「あ〜、おいしかった」

「よ、よく食べるな」

「あと100人分はイケる」

『もうやめろ!!!』

これ以上食べられたら、おれたちが困る!

と一斉に一味はストップをかけた。

「お前、名前は?」

「カノン。ドラニール・カノン」

「カノンちゃんかぁ〜。

いい名前だなぁ…」

いや、名前より気になる事があった。

「あんた、なんで空から落ちて来たのよ?」

「えっ…」

ナミの質問に、カノンは少し戸惑った。

何か言えない事情があるのだろうか?

それとも…。

「…知らない間に落ちていたんだ」

「は?」

全員目が点になった。

「分からない…。ゴメン」

カノンは顔を下げてシュンと拗ねてしまった。

周りの空気が重くなる。

「…グランディーネ…」

カノンは何かを呟いた。

「誰?」

「私の義母の名前」

「じゃあ、帰らねぇと心配すんじゃねえか?」

心配そうにサンジが言った。

その言葉にカノンは言い返した。

「いない…。飛んでいちゃった…」

「なるほど、それでか」

「待て。…飛んで?」

カノンの言葉がおかしい所に、ゾロが気づいた。

「うん」

「待てよ!人間が飛べる訳ねぇだろ!!

…おれの部下にいたがな」

「と、飛べる人間〜!!?」

「だって…、人間じゃないもん」

批判したウソップとチョッパーもその言葉には、驚いた。

二人だけでなく全員が。

「グランディーネはドラゴン」

「ど、ドラゴン!!??」

「マジでか—!!!」

カノンは説明を続ける。

「幼い頃、親に捨てられて路頭に迷っていた

私を拾ってくれたのがグランディーネ。

…人間じゃないのに、生みの親じゃないのに、

本当のお母さんみたいにいろんな事を教えてくれた。

文化や勉強、そして魔法…」

「ま、魔法!!?」

さっきから、目が光りすぎてまるで照明のように

輝いているルフィ。

「…でも、ある日グランディーネは消えた。

自分の羽根を残して」

カノンは、羽根が付いているネックレスを握りしめた。

「だから…私はグランディーネを探して旅をしているの。

いつか再会する日を信じて」

「・・・・」

「じゃあ、お前…」

ルフィが口を開いた。

何を言うかは、一味の全員に検討がついていた。

「おれの仲間になれ!!」

「え!?」

「また始まった」

でも、結果も検討はついていた。

『NO』

目が覚めた時に、海賊旗にビビっていたくらいだ。

仲間になるはずは…

「いいよ」

『いいんかい!!』

「だって、旅なら一人じゃ楽しくないし」

「レディ大歓迎ー!!!」

「魔法がどんなものか見てみてェしな」

「グランディーネ…興味あるわ」

「まったく…。なんでこういう奴が揃うのよ」

「また賑やかになりますねー」

「この船に入るならおれを『アニキ』と呼べ!!」

「まー、これでお前もこの『ウソップ海賊団』の一員だ!!」

「ケガした時は、おれに言ってくれよな!!」

「た、たぬき!?」

「トナカイだ!!」

「いや…でも二足歩行するたぬきなんて聞いたこと無い。

あ、カワウソか!!」

「だから!!!」

「あ、鹿」

ガ—ンとチョッパーが落ち込んでしまった。

するとその間に、全員にジョッキが渡される。

「それじゃあ、新しい仲間・カノンの乗船に…」

「かんぱーい!!!」

こうして麦わらの一味に新たな仲間が入った。

















この少女が、一味いや、世界の運命をかける事など知らずに…。