二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECEー天竜少女の物語ー ( No.20 )
日時: 2011/11/03 13:25
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)

番外編 カノン・クッキング!




本日も、麦わらの一味の食糧は減って行く。

「よく食べるわね・・・」

ルフィとカノンの食べっぷりにナミはあきれた。

二人は口をいっぱいにして「おいしい!」

といった。

「そういえば、カノン。あんた、特技って?」

「大食い」

即答だった。

一瞬、全員が固まった。

「あ、でも他に一つあるよ」

「なんだ?」

「料理」

満面の笑みでカノンが言った。

「それじゃあ、カノンちゃん明日の晩は頼んでいいかな?」

「任せて!!」


次の日。

男部屋からは、猛獣が唸ったような音がした。

グリュルルルル・・

「は、腹減った〜」

「朝から、何も食べてないからな・・・」

「よ、夜になったらカノンがうまいメシ作ってくれる・・・」

グリュルルルル・・


そして空が暗くなり、小さな光が出てきた頃だ。

「みんな〜、できたよ〜!!」

キッチンから今日のコックの声が聞こえた瞬間—

『メシィ————!!!!』

ほぼ0.1秒くらいの速さで、腹をすかした男どもが

やってきた。

「本日のメニューはカレーで〜す!」

「うおおおおお〜!!」

全員がカレーの匂いを嗅ごうとした。

が、しかし。

匂って来たのは、カレーじゃなく焦げ臭いっていうか、

石炭っていうか、ヤバイにおいっていうか・・・。

「じゃあ、ルーをすくってね」

どでかい鍋を持って来たカノンは蓋を開けた。

中身はというと—

「な、なんだこれ?」

「ルーだよ」

「これが・・・・」

ルーというより、これはドロドロの黒い液体だった。

「まーまー、食べてみなよ」

液体を皆の皿によそう。

しかし、全員が『見た目より味』という言葉を

思ったので

「いただきまーす」

カレーがのったスプーンを口に運んだ。

「!!!!!!」

(な、なんかゴツイのが入ってる)

(何これ!?)

((((マズッ))))

顔が引きつるほど、カノンの料理はマズかった。

これは正直、「ふざけてる?」とか言いたかったが、

「どう?おいしい?」

「な、なかなか・・・」

「よかったー!!」

この表情のせいで本心が言えない。

「カノンちゃん、このカレーのレシピは・・・」

「はい」

———

カノン特製カレーのレシピ

その①

まず鍋に水を入れる。

その②

野菜を丸ごといれる。

その③

カライ系の調味料をありったけ入れる。

その④

ルーを入れる。(この場合はチョコレートでもOK)

その⑤

まぜたら完成!

———

レシピを読んだサンジが泡を吹いてバタッと倒れた。

「医者ー!!」

「お前だろ・・・」

「おい、カノン!!!」

「?」

カノンを呼んだのはそう—

「お前これどういう事だよ!!」

馬鹿正直なルフィだった。

「このカレー・・・このカレー・・・」

「うそ・・・まさか・・おいしくな—」

「もんのすげぇうめェ!!!!!!!」

あまりのおいしさに目を輝かすルフィ。

(えええええええええええええええ!?)

「おかわりだ!!」

「そうと思って大量に作ったよ!

皆もたべてね!!」

今日、一味が知った事は

カノンが壊滅的な料理下手ということ。


そしてその一週間、ルフィとカノン以外の一同は

「カレーはやめてぇ」と言いながら寝込んだとか、

寝込まなかったとか。