二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECEー天竜少女の物語ー(コメ求む ( No.38 )
- 日時: 2012/01/05 15:01
- 名前: サリー (ID: ZjIbjScL)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
冬島
寒い時に息を吐くと、空気は白くなる。
彼女が乗っている船には
白くて
小さな雪が積もっていた。
「—もうちょっとかな?」
カジュアル系の冬着を着たカノンはサニー号の柵に持たれて、
水平線の先を見ていた。
「おーい!カノン!!」
「なにー?」
長い髪が後ろに流れた途端、目に映ったのは
ルフィとチョッパーと雪だるまだった。
「おれとチョッパーの合作!
〈ジャイアント雪だるサンダー〉!!」
「か、かわいい〜〜〜〜〜」
女の子なら当たり前の反応。
しかし、これにルフィとチョッパーはあんぐりと口を開け
がっかりとしたように言った。
「カッコいいじゃねーのかよぉ!!!!」
「え…ダメ…?」
「お前ら!
そんな小せぇ雪だるまじゃ、おれ達には勝てねぇよ!!」
「なんだと——!?」
ムキになった二人と、「なんだろう」と首を曲げながら
振り返るカノンの目は次の瞬間、輝いた。
「「「カ———ッチョイイ————!!!!!!!!」」」
目の前には、本当に雪で作ったのかが
窺わしいロボット像があったからだ。
子供心をくすぐるミサイルや、ビームなどを施したその名は—
「天才ウソップ&フランキーの合作!!
〈スノーキャノンロボ〉!!!」
「「「イカス———!!!」」」
「だんだんと寒くなってきましたね…って!
私、寒さ感じる皮膚無いんですケド——!!」
「zzz…ZZZ…」
◆◆◆
「あいつらホント、どういう神経してんのかしら…」
「元気でいいじゃない」
「ナミさ〜ん!ロビンちゃ〜ん!!
熱々のコーヒーが入ったよ〜〜」
「はいはい」
少し苦味のあるコーヒーを一口飲んだナミは、窓の方を見た。
広い海の上に一本の長い何かが生えていた。
平べったい何かから。
「まさか…アソコ!?」
ログポースの針もそこを指していた。
「なんだあの生えてんのは…」
サンジが望遠鏡で“何か”を見た。
“何か”はレンガでできていた。
てっぺんには、屋根がついていて所々に窓がある。
つまり—
「ありゃ塔か!?」
「でけぇ塔だなぁ…」
「……」
「カノン?」
カノンはじっと島を見つめていた。
「…いるの…?」
「へ??」
「あっ!いや、独り言だよ」
そう彼女は一味に言ったが、その後も彼女は黙って島を見つめた。
—懐かしい匂いがしたから……。