二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECEー天竜少女の物語ー(オリキャラ募集中です!! ( No.48 )
日時: 2012/01/13 20:24
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)

異界

ある所に少女がいた。

—待って!

少女は空を飛ぶ何かを追っていた。
輝く、白い鳥—いやそれよりも大きい。
四本脚もある。

それは—

◆◆◆

「ざびぃ〜〜〜い!!!」

ルフィ悲痛の声が真っ白い銀世界に響いた。
辺りに見えるのは吹雪や雪のみ。
コートなどの防寒着を着ていても凌げない程の寒さだった。

“ザクザクザク”

一味が歩く度、踏まれる雪は音を立てる。

“ザクザク ザク”

「?」
「どうした?」
「あそこだけ踏んでも音がしなかったの」

カノンが音のしなかった場所を指した。

「もしかしてお宝が!?」
「ホントか———!?」
「掘りなさい!!」
「は〜い、ナミさん!」

皆、大きな期待を膨らませて積もった雪をモグラのように掘る。
掘りまくる。

「……」

掘りまくった手が止まった。
全員の顔が青白くなる。
雪の中からは、
肌色の手、足、整った顔。

人間が埋まっていた。

「ウソォ——————————————————!!!!!?????」

◆◆◆

「ん…」
「あ、目覚め…「きゃ———!」痛ァッ!!!」
「%$#&?!*+‘&%$#!」

気を失った少女とカノンはでこをぶつけ、叫び声を上げた。

「大丈夫ですか?」
「…死体!?」
「ヨホホホホ!美しィ—ビューティホォ—!!
パンツ見せてもらってもよろしいですか?」
「見せるかァ!っていうか、何で死体が動いてるの!?」

すると少女は何かを思い出したように言った。

「ここはどこォ——————————————!!!!!!」
「ここは偉大なる航路の冬島だよ」
「いや、何普通に答えてるの!!?」
「名前は?」
「…ショコラ・ガトー・クラシック・ア・パラ・グランジェス・ミカエル。
貴方は?」
「ドラニール・カノン。
カノンってよんで」

カノンは微笑みながらショコラに温かい飲み物を渡した。

「ねえ、なんであなたは雪の中に??」

彼女は思いだしているのか少しの間黙り考えた。
すると、「あッ」と声を出し言った。

「確か白く輝く竜を見たような…」
「!?」
「それ追っかけてたらここへ…」
「ど、どこで!?いつ!?」

急に血相を変えた一味の新入りは大声を出しながらショコラに迫った。

「えええっと…たぶん2日前だと…南の方で」
「南ね!行って来る!!」
「おいカノン!!」

フランキーがカノンの名前を呼んだ時には、彼女は休憩場所の
洞窟からは消えていた。

「…っ偉大なる航路って?」
「「「「「はっ?」」」」」

一味は情けない声を上げた。
この少女は偉大なる航路のこの冬島に埋まっていた筈だ。
なぜこの言葉を知らない?

「あんた、どっから来たのよ?」
「グラニデ国首都ザーフィアス」
「……」

いつもは達者に喋るナミもついに言葉を詰まらせた。

「まさか…異界かしら?」
「異界??」

ロビンの言葉に全員は首を曲げた。

「ええ。私達の住んでいる世界とは違う世界」
「じゃあなんだ?
この女は天竜に連れられてこっちに来たって訳か?」
「そう考えるのが一番いいわね」

スラスラと進む会話にショコラは頭はこんがらがった。

(え…じゃあ私は天竜に連れられてこの世界にきて…はっ??
なんで私がぁ??
どーゆう事———!!??)

“グルルルルル…ッ”